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鯛中卓也さんのお勧め recommended by "Takuya Tainaka"

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プロフィール

~鯛中さんからのメッセージ~ 私の音楽との繋がりは、素晴らしい先生方とともに、未知なる世界が切り開かれるような作品、演奏との出会いがとても大切な要素となっています。 ピアノを始めたきっかけは、幼少のときにプレゼントされた名曲アルバムのCDで、それからより本格的に取組むようになって出会ったアルフレッド・コルトーやヴラディーミル・ホロヴィッツの演奏においては、ピアノの表現の可能性、殊に音色やフレージングに対する感性から大きな影響を受けました。 大学入学とともに上京してからは、東京という演奏会に溢れた街に加え、師の伊藤恵先生が大のコンサートゴアーということもあり、頻繁にあらゆる演奏家の実体験が出来ました。 ピアノに関しては、特にアルド・チッコリーニとラドゥ・ルプーのリサイタルが生涯忘れられない深い感動をもった記憶となり、今でも鮮明に蘇ります。 自分自身の研鑽とともに、そんな演奏芸術への関心から、この度、ピティナさんにご依頼頂き、ピアノ曲事典の編纂に携わることとなりました。 ピティナ・ピアノ曲事典は、様々なピアノ音楽の概要を知ることが出来るだけでなく、インターネットという特性を生かし、各曲の音源にも触れられるという特徴が大きなメリットとなっており、これまでピティナ主催のイベントを通して多くの演奏が登録されておりますが、ピアノ音楽のレパートリーはあまりに膨大なゆえ、それだけでは補えていない曲につきまして、推薦すべき音源のリストアップが私の務めとなっております。 音源の選択基準として、例えば、ラフマニノフの自作自演等の音楽的かつ歴史的に大きな価値のあるものは別として、基本的に演奏者が作品に深く共感し、その作品のもつ内容および本質を探り、表現しようという姿勢が、実際の音として感じられる演奏を出来るだけ選ばせて頂きました。 演奏芸術は一種の山登りのように喩えられることがありますが、目的は音楽作品のより充実した表現であっても、そこへ向かうプロセスは無限にあり、だからこそ頂上へ辿り着いたときに見える景色も色とりどりでしょう。 実際、演奏に携わる場合、作品が優れていればいるほど、取り組む度に新たな発見があるものですが、聴き手として素晴らしい演奏に触れるときも同じく、音楽にあらゆる価値を見い出し、ときには人生観までも変えてしまうものだと思います。 私の師匠の伊藤恵先生やクラウディオ・ソアレス先生の師であるハンス・ライグラフ先生は、「音楽は最高の哲学である」と仰ったそうですが、それぞれの作品への理解とともに、音楽が何かしらの形で私たちを内面から豊かにし、そういった可能性をもつ演奏に巡りあうお手伝いが出来れば、心より嬉しく存じます。 (文:鯛中卓也) ****プロフィール:鯛中卓也**** 1988年兵庫生まれ。東京芸大・同大学院にてピアノを専攻し、現在は、ポーランドのビドゴシチ音楽院に留学中。ピティナ・ピアノコンペティションで2002年にE級銀賞・2005年と2013年に特級銅賞ほか、コンクールにて入賞多数。 ピアノは堀洋子氏の手ほどきを受けたのち、クラウディオ・ソアレス氏からプロフェッショナルとしての基礎を、武田真理氏からは特に適切な奏法や耳の使い方を集中的に学び、芸大在学時に師事した伊藤恵氏には音楽家としての在り方全般について大きな影響を受けた。現在、カタジーナ・ポポヴァ・ズィドロン氏に師事してさらに研鑽を積む。 幼い頃から趣味と学習を兼ねて音楽鑑賞を愛好。アルフレッド・コルトーやヴラディーミル・ホロヴィッツなど往年の巨匠はもちろん、最近のピアニストでは、ラドゥ・ルプー、アルフレッド・ブレンデル、ジャン=クロード・ペヌティエ、アルド・チッコリーニなどに傾倒する一方で、ベンジャミン・グローヴナーなど最近の若手ピアニストにも注目し、日々、コンサート通いを続けている。 (文:加藤哲礼)
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