シューマン, クララ : 3つのロマンス Op.21
Schumann, Clara : 3 Romanzen Op.21
作品概要
作曲年:1853年
出版年:1855年
初出版社:Breitkopf und Härtel
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:無言歌(ロマンス)
総演奏時間:11分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部
(585 文字)
更新日:2010年1月1日
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執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (585 文字)
1853年にクララは4曲のロマンスを作曲した。その第1曲、イ短調のロマンスをローベルトに誕生日プレゼントとして送った。そしてのちに第1曲から第3曲を《3つのロマンス》としてまとめ出版し、ブラームスへ献呈した。ピアノ独奏曲では、作品番号を与えられた最後の作品。
3曲を貫く語法的な共通点は見られないけれど、アンダンテ、アレグレット、アジタートと次第にテンポを速めていくため、一種のチクルスと見なすこともできるだろう。
第1曲 イ短調
右手が3度で奏で始めるメロディーは、美しくメそしてクララらしいメランコリックなもの。この静的な部分から、動的なヘ長調の中間部へ。右手の3連符に左手の5連符が組み合わせられるなど、リズム的にやや不安定に感じられる。ここでの3連符は、再びコーダでも鳴り響く。
第2曲 ヘ長調
非常に柔らかく奏することと記された、この3曲中最も短いロマンスは、16分音符と16分休符が一貫した基本モチーフとして表現される。このいくぶんスケルツォ的なリズムと色彩感のある和声が、この曲の魅力だ。
第3曲 ト短調
慌しい16分音符は、まるで無窮動のよう。半音階的にさまよい歩くのは、右手の旋律ばかりでなく、左手の和声的支えも同様だ。この落ち着きのなさは、テンポが遅くなる中間部にも引き継がれる。ここでも半音階の進行に加え、掛留音も効果的で、作品全体を統一のとれたものにしている。
楽譜
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Breitkopf & Hartel

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