シューベルト :ピアノ・ソナタ 第5番 第3楽章 D 557

Schubert, Franz:Sonate für Klavier Nr.5  Mov.3 Allegro

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:4分30秒
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解説 (1)

解説 : 髙松 佑介 (503文字)

更新日:2019年4月28日
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アレグロ、変ホ長調、8分の6拍子

ソナタ形式で書かれた明るい最終楽章。提示部の第1主題領域は変ホ長調を取り、軽やかな弱音のセクション(第1~14小節)と、16分音符の伴奏による動的な強音のセクション(第14~20小節)から成る。第1主題領域が半終止に行きつくと、第21小節から第2主題領域が属調の変ロ長調で提示される。ここでは、同じ旋律が8分音符と16分音符の伴奏に乗って2回奏される。変ニ長調への突然の転調を挟みつつ(第37小節)、提示部は変ロ長調で閉じられる。

展開部は、この変ロ音を属七和音の第7音としたヘ短調で幕を開ける。16分音符の伴奏に支えられた前半部と、8分音符が主体の後半部から成るが、両部ともゼクエンツの多用によって目まぐるしく転調を重ねる。

再現部(第86小節)では、提示部の両領域とも主調で回帰する。提示部で変ロ長調の第2主題領域において変ニ長調へ逸脱したように、再現部でも第2主題領域の同じ個所で、変ホ長調から変ト長調へと逸脱する。ここで見られる、提示部においても再現部においても三度調へと転じる手法は、3つの調で3つの主題を提示するシューベルトの後年のソナタ形式への萌芽と解釈できよう。

執筆者: 髙松 佑介
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