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リスト :3つの演奏会用練習曲 「悲しみ」 S.144/1 R.5 変イ長調

Liszt, Franz:Trois études de concert "Il lamento" As-Dur S.144/1

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:11分00秒

解説 (1)

解説 : 上山 典子 (340文字)

更新日:2020年2月9日
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アレグロ・カンタービレ、変イ長調、4/4/拍子。曲はカプリッチョ風の序奏で始まり、終始、即興的な性格を呈する。冒頭小節、テノール声部に提示される情熱的な4音の下行動機(変ニ-ハ-ハ-変ロ)が、全体を通して展開される。結尾は主調に帰着するが、その間イ長調、ト長調、ロ長調、イ短調、変イ短調/長調、嬰へ長調、変ロ長調の各調を、そのたびに調号を変更しながら横断するほか、数多くの一時的転調をみせる(この頻繁な転調については、初版譜が出た直後の音楽雑誌の批評でも言及された)。  3曲のなかで唯一現存する自筆譜がこの第1曲の草稿で、ワイマールの「ゲーテ&シラー資料館」に所蔵されている。正確な時期については不明だが、そこには多くの修正跡があり、出版譜とはかなり異なる内容が記されている。

執筆者: 上山 典子