スカルラッティ, ドメニコ :ソナタ 嬰ヘ短調 K.67 L.32
Scarlatti, Domenico:Sonata fis-moll K.67 L.32
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:展開1 展開2 展開3
執筆者 : 丸山 瑶子 (280文字)
K. 67 Allegro fis-moll 4/4 2:00 繰返し込
前半で主調から属調へ、後半で属調から主調へという調プランの大枠は定石通りだが、その間の和声変化は多彩である。
例えば前半は、第4小節のA-durの終止に続き、h→cis→fis→A→fis→cisと、属調へ到るも初めは素通りで、最終的な属調の終止までに更に別の近親調を経由する。
一方後半では、第16小節で主調が回帰するとfis-mollのカデンツの繰り返しとなるが、偽終止や不完全終止の多用によって和声的な安定は減じられ、休みない16分音符のリズムと共に曲の終りまで音楽の推進力が保たれる。
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