モーツァルト : ピアノ・ソナタ 第1番 第1楽章 K.279 K6.189d
Mozart, Wolfgang Amadeus : Sonate für Klavier Nr.1 Mov.1 Allegro
作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(680 文字)
更新日:2025年7月21日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (680 文字)
大事なことは2つあります。1つは、テンポを可能な限り1つにすることです。セクションによって極端にテンポが異なってしまうことの無いように、テンポを1つに絞ってください。勿論、メトロノームのような演奏を目指すわけではなく、微妙なテンポの差はあって然るべきなのですが、聴いている側が拍間を失うような、あまりにも異なったテンポで弾かず、常に4拍子を数えるようにという意味です。
次に休符です。休符は厳格に守ってください。例えば、5〜8小節間、4拍目の右手にはそれぞれ8分休符が書かれています。これが4分音符と間違えて聴こえてしまうような演奏もありますが、8分音符で書かれていますので、8分音符分伸ばし(この場合、この8分音符はかなり軽く、弱く弾いて下さい)、その後に来る8分休符を守ります。13小節目の1拍目、左手のバスCは8分音符で書かれており、次に8分休符が書かれています。このような休符も守ってください。この小節の1拍目の裏拍から、楽器の編成が変わります。その時バスは完全に無くなっていなければなりません。
全体のテンポは、2小節目3拍目右手のトリルが無理なく弾けるテンポを選び、これが超絶技巧的なトリルになってしまうほどテンポを速めないようにします。曲そのものが、穏やかで、軽快で、楽しい第1楽章ですので、テンポを速めることで生じてしまう、agitato的なムードは作らないようにします。
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