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ショパン :演奏会用アレグロ  Op.46 CT1 イ長調

Chopin, Frederic:Allegro de concert A-Dur Op.46 CT1

作品概要

作曲年:1834年 
出版年:1842年 
初出版社:Breitkopf und Härtel
献呈先:Friederike Müller
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:性格小品
総演奏時間:13分30秒

解説 (1)

執筆者 : 齊藤 紀子 (603文字)

更新日:2007年9月1日
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1830-1841年にかけて作曲され、1841年に出版された。フリーデリケ・ミューラー嬢に捧げられている。2台ピアノもしくは独奏ピアノのための第3ピアノ・コンチェルトとして構想されたが、後年ピアノ・ソロ作品として書き改められ、仕上げられたとされている。このことを反映してか、ピアノ・コンチェルトの第1楽章の形に近い。また、作風には、この頃知り合ったリストの影響が明らかに見られ、それと同時に、後期の作品、《幻想ポロネーズ》に通じるような手法も見られる。

アレグロ・マエストーソで、イ長調の4分の4拍子で書かれたこの作品は、40小節に及ぶ規模の大きい序奏で開始し、自由なソナタ形式と捉えることができる。第41小節から開始する提示部の第1主題は、イタリア・オペラのアリアを思わせるものとなっている。それは、メロディーのみならず、付随するパートのオーケストラの諸楽器を模倣するような音形やアーティキュレーションにも見られる。それに対し、第91小節から始まる第2主題は、ショパンのノクターンを思わせるものとなっている。この2つの主題の間には、カデンツァが挿入されている。第124小節からの展開部では、主として第1主題が扱われる。そして、第200小節からの再現部においても、第1主題のみが展開される。その後、第228小節から、第2の展開部のような役割を果たす部分が開始し、オクターヴが特徴的なコーダを奏して曲を閉じる。

執筆者: 齊藤 紀子