シューベルト :ピアノ・ソナタ 第3番 第2楽章 D 459

Schubert, Franz:Sonate für Klavier Nr.3  Mov.2 (Scherzo): Allegro

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:4分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
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解説 (1)

解説 : 髙松 佑介 (561文字)

更新日:2019年4月28日
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アレグロ、ホ長調、4分の3拍子

本楽章は一般にスケルツォ楽章と解釈されているが、シューベルトの他のスケルツォ楽章とは以下二つの点で相違している。まず、作曲家は冒頭に「メヌエット」とも「スケルツォ」とも、そして中間部に「トリオ」とも記していない点である。また、シューベルトの舞踏楽章は、主部およびトリオ部でABあるいはABAという形式を取り、主部の半ばと末尾の2ヵ所に反復記号が付くのが定石だが、本楽曲では主部の末尾に反復記号が付されるのみだという点においても、本楽章は他の舞踏楽章と異なる。

本楽章は、単旋律のユニゾンで幕を開ける。ホ長調に始まり、突然のホ短調(第20小節)を経てロ長調に終止すると、ロ長調のまま動きのある伴奏を伴って冒頭旋律が展開される(第26小節~)。そして第50小節では両手のリズムが交換し、新たな旋律が紡ぎ出される。トリオ部と考えられる第102小節以降は、第13小節から始まる主題の後楽節を反復することで、様々な調へと転調を重ねる。そして自筆譜では、トリオの終わりと思われる第142小節で筆が置かれている。

主部の規模が大きいことや、その末尾にのみ終止線が付されていること、さらに第102~142小節が前半の素材による展開部のような性格をもつことに鑑みれば、本楽章全体がソナタ形式を取るとも解釈できよう。

執筆者: 髙松 佑介

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