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ハイドン :ソナタ 第61番 第1楽章 Hob.XVI:51 op.93

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.61 Mov.1 Andante

作品概要

楽曲ID:32255
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:4分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

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楽譜情報:7件
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解説 (1)

解説 : 大井 和郎 (589文字)

更新日:2025年5月30日
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とても幻想的な第1楽章で、通常のソナタとはかなり異なります。まずテーマがあり、1〜8小節間がそのメインテーマになります。そのあとは、3連符が切れ目無く書かれていて、流れを止めないようにという作曲家の意図が感じられます。ちなみに、3連符が切れるところは、必ずメインテーマが出てくる部分です(例 44小節目)。

特徴的なのはメロディーラインがオクターブで書かれていることで、筆者の楽譜にはcantabile と書かれていますが、これが作曲家の指示かどうかは定かではありません。いずれにせよ、このオクータブで書かれている、歌に近い部分なのですが、単音で弾かれる半分の音量で十分であるということ、オクターブになると機械的になりがちなので、ラインが平坦にならないようにすること等を気をつける事が大切です。

21小節目、23小節目の3〜4拍間は、右手にも3連符が書かれていますが、これは、軽いスタッカートで弾く奏者もいれば、レガートで弾く奏者もいて、奏者の自由です。

オクターブや3度など、ある程度のテクニックが必要な部分もあり、これらの難所をどのようにスムーズに横に流すか、3連符を止めずに音楽を流し続けることができるか、が大切なポイントとなります。

曲そのものが極端に楽天的でもなく、深刻でも無く、ドラマティックでもなく、ユーモアがあるわけでもなく、ハイドンの幻想的な部分の描写とお考え下さい。

執筆者: 大井 和郎
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