
解説:菊池 朋子 (412文字)
更新日:2010年1月1日
解説:菊池 朋子 (412文字)
1881年現在のハンガリー南部に生まれ、母からピアノの手ほどきを受ける。18歳でブダペスト音楽アカデミーに入学し、ピアノ、作曲を学ぶ。ピアノ奏者として頭角を現すかたわら、当事のオーストリア・ハンガリー二重帝国からのハンガリー民族独立の思潮に共鳴し、ハンガリー独自の音楽の研究に力を注ぐようになる。民謡採集に積極的に取組み、分析し、録音や出版などで保存作業を生涯の仕事とするようになった。
ピアノ作品にも民謡をモチーフにしたものは多くあるが、音列手法や独自の倍音列音階などを作曲を取り入れ、国際的に現代音楽をリードする存在であった。音を素材としてとらえ、リズムや旋律が力強く表出するが、作風は決して前衛に傾き過ぎることなく、古典的部分と個性的な特徴がうまく融合されていった。
ヨーロッパにナチズムの影がさし政情が不安定になると、米国への移住を決意。1940年からコロンビア大学で作曲・研究を続け、45年ニューヨークで息を引取った。
作品(55)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)
協奏曲 (4)
ピアノ独奏曲 (14)
曲集・小品集 (12)
組曲 (2)
子供のための作品 (9)
教育用作品 (6)
民謡・民俗音楽編曲 (7)
室内楽 (2)
民謡・民族曲に基づく音楽 (3)