スカルラッティ, ドメニコ :ソナタ ニ長調 K.53 L.261
Scarlatti, Domenico:Sonata D-Dur K.53 L.261
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:展開1 展開2 展開3
執筆者 : 丸山 瑶子 (251文字)
冒頭の上声部の動機や第9小節以降の低声における広い跳躍や、両手の交差に演奏技法への要求の高さが認められる。構成面ではゼクエンツの処理が注目される。例えば第24小節以降の右手の分散和音は、2小節単位で対応が見られるため、規則的なゼクエンツが予想されるが、その都度対応は崩れる。対照的に作品後半では規則的なゼクエンツが書かれている。しかし例えば、強拍で2度上行する右手のゼクエンツは第82小節から第96小節まで続くのに対し、左手は第85小節で音型を変えるなど、後半にもシンタックスの崩れが組み込まれている。
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