ボロディン 1833-1887 Borodin, Aleksandr Porfir'evich

解説:野原 泰子 (525文字)
更新日:2007年6月1日
解説:野原 泰子 (525文字)
ロシアの作曲家、化学者。
グルジアの貴族の非摘出子として生まれる。父の農奴ポルフィーリイ・ボロディンの子として入籍され、母に育てられた。
バラキレフをリーダー格とする「力強い一団」のメンバーとして知られるが、高名な化学者として多忙な人生を送った。ペテルブルグ医科大学で化学と医学を修め(58年に医学博士号を取得)、生涯を通して化学の教授や研究、そして女性の医学教育の向上を目指す社会運動に奔走し、作曲活動はそうした合間に手掛けられた。
音楽家としての転機は、62年のバラキレフとの出会いで、彼のもとで《交響曲第1番》を作曲し、これが出世作となる。その成功に励まされて着手した《交響曲第2番》を始め、ボロディンは「力強い一団」の他のメンバーがあまり手掛けなかった交響曲や室内楽曲の分野で、傑出した作品を残している。それらの大部分は標題音楽的な性格をもち、西洋の伝統的な形式とロシア的な要素とが見事に融和している。
18年もの歳月を費やしたオペラ《イーゴリ公》は未完に終わったが(ボロディンの死後にリムスキー=コルサコフとグラズノフが補筆・完成)、ボロディンの個性が遺憾なく発揮された代表作で、第2幕の《ポロヴェッツ(だったん)人の躍り》は特に広く知られている。
作品(14)
ピアノ独奏曲 (5)
スケルツォ (2)
動画(0)
解説(0)
楽譜(0)
ピアノ合奏曲 (5)
室内楽 (2)