ラフマニノフ :エチュード(練習曲)「音の絵」 第2番 Op.33-2 ハ長調

Rakhmaninov, Sergei Vasil'evich:Etudes-tableaux Allegro C-Dur Op.33-2

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:2分30秒

解説 (1)

解説 : 山本 明尚 (340文字)

更新日:2020年1月23日
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この練習曲にみられるのは、徹頭徹尾同様の伴奏音形と、さらに冒頭動機の執拗な繰り返しである。このような絶え間ない反復の中で、デュナーミクや微妙な和声の変化、オクターヴの変更による音色の差異によって多彩な色合いを生み出す作曲技法は見事であると同時に、演奏者はそれを十分に変化をつけて表現することを求められる。ハ長調の楽曲ではあるが、主和音が出現するのは結尾のみで、冒頭の空虚五度が導くのは旋法的な「C-B♭-A♭-G-C」という下行旋律である。上述のケールドゥィシは、伴奏形と主題の有様に作品32-12の嬰ト短調の前奏曲との類似を見ているが、前奏曲が異なるムードの中間部をもつ一方、こちらは延々と無窮動的なモチーフが繰り返される点で、異なるアプローチを求められる作品であると言えよう。

執筆者: 山本 明尚