プロコフィエフ : 10の小品 ユーモラスなスケルツォ Op.12-9
Prokofiev, Sergei Sergeevich : 10 Pieces Scherzo humoristique Op.12-9
作品概要
解説 (1)
解説 : 山本 明尚
(327 文字)
更新日:2021年4月9日
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解説 : 山本 明尚 (327 文字)
更新日:2021年4月9日
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グリボエードフの有名な喜劇『知恵の悲しみ』第3幕冒頭の主人公の台詞から「あいつらは嗄れ声の奴、首吊り野郎、ファゴット……」という断片が、エピグラフとして引かれている。加えて本曲はのちに4本のファゴットのために編曲されており(作品12bis)、全体が四声体の声部で分かち書きされていることも併せ、ある程度この楽器を念頭に置いていたと考えてもよいだろう。主部では小気味よいスタッカートと前打音による伴奏から、同じくスタッカートを基調とする跳躍音程による二声部の主題が奏でられる。対比的な中間部は、コラール的な和声進行により、荘重さを醸し出している。
プロコフィエフがペテルブルク音楽院で薫陶を受けた名伯楽、ニコライ・チェレプニーン(1873〜1945)に献呈。
執筆者:
山本 明尚
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楽譜
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全音ピアノライブラリー プロコフィエフ 10の小品 作品12
(株)全音楽譜出版社
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