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ドビュッシー :アルバムのページ(負傷者の服のための小品)

Debussy, Claude Achille:Page d'album(Pièce pour le vêtement du blessé)

作品概要

作曲年:1915年 
出版年:1933年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:性格小品
総演奏時間:1分10秒

解説 (1)

解説 : 白石 悠里子 (591文字)

更新日:2019年3月4日
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ドビュッシー 《負傷者の衣服のためのピアノ小品(戦傷者の衣類のための作品) Pièce pour le Vêtement du blessé 》(1915)、《アルバムのページ Page d’album 》として出版(1933)

1915年に作曲され、第一次大戦で被害にあった人々を救うための団体「負傷者の衣服 Vêtement du blessé」に捧げられた。この慈善団体には妻エンマが参加していたが、ドビュッシーもこの作品の献呈をしたほか、コンサートを開催するなど模範的ともいえる意欲を持って団体のために活動をしていた。

わずか38小節のワルツ風の作品だが、冒頭4小節の主題の回帰を手掛かりに、第1部分(−第18小節)、第2部分 (第19−20小節)、コーダ(第31−32小節)の3部構成として捉えることができる。第1部は主題提示後にモチーフが細分化され、第13小節においてmfと右手の最高音によってクライマックスが形成される。この緊張は両手のアルペッジョによるパッセージを経て段階的に収束し、第19小節からppによって静かに第2部が始められる。第23小節からはUn peu animé(やや活発に)と示される通り、再び緊張感が高まるが、第1部ほど盛り上がることなく弛緩する。続くコーダは8小節に拡大された主題からなり、一時的な転調で彩られつつも、主和音の持続の中で楽曲を閉じる。

執筆者: 白石 悠里子