バッハ :ソナタ 第4楽章 BWV 964

Bach, Johann Sebastian:Sonate  Allegro

作品概要

楽曲ID:53807
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:6分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (541文字)

更新日:2023年9月20日
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楽譜に強弱記号が書かれていることから、異なった編成、あるいは異なった数の楽器のグループが、掛け合いをしている、コンチェルトに近い音楽と考えます。

この曲はリズムの面白さが伴となりますので、テンポは一貫して崩すことなく、最後まで余計な時間を作ったり余計な間を開けないようにします。細かいリズムをはっきり聴かせたいという理由から、ペダルを使ったりはしません。また細かいリズムがきちんと聴けるテンポに設定します(あまり速すぎても細かいリズムが聴き取りにくくなります)。

さてここからは筆者の考えではあります。バッハが、単旋律を左右の手に書き分けているのは、単純に「弾きやすくするため」だけかどうかは定かではないのですが、例えば19小節目のような場所では、筆者であれば、右手と左手の音量や音質を異ならせ、2声として聴かせると思います。例えばこの19小節目、右手の最初の音はAですが8分音符で書かれていて、休符が来るのは1拍目裏拍になり、そこまでAが伸びていても良いと思います。そうすると、当然、左手の32分音符2つに16分音符1つ と、被ってしまいますが、むしろその方が多声に聴かせることができます。

同じように、2拍目、3拍目、4拍目ともに、右手の最初の音符を8分音符分伸ばして弾くと思います。

執筆者: 大井 和郎
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