モンポウ :歌と踊り 第1番
Mompou, Federico:Canciones y danzas
執筆者 : 和田 真由子 (292文字)
モンポウの代表作品の一つである歌と踊りは、1921年から1962年にわたり、作曲された。全13曲あるが、著作権をもっている出版社がわかれているため、すべてが一冊に収められているわけではない。この第1曲は1921年に作曲された。『歌』はクアジ・モデラート、4分の3拍子、カタローニャの〈カルメシーの娘〉という物語がもとになっている。ひいては寄せる波のような伴奏にのせて、優しい旋律が穏やかに歌われていく。
『踊り』は対照的な激しさをもってはじまる。アレグロ・ノン・トロッポ。カタルーニャの《カステルテルソルの踊り》と中間部の《霧のなかで》という2種類の踊りにもとづく。標準演奏時間は4分。