スカルラッティ, ドメニコ :ソナタ ハ短調 K.56 L.356
Scarlatti, Domenico:Sonata c-moll K.56 L.356
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:展開1 展開2 展開3
執筆者 : 丸山 瑶子 (247文字)
演奏上の一番の難点は両手の交差だろう。形式と関連した音域移動は本作品にも見られる。例えば高音域に密集した状態が続いた後、第12小節で左手が3オクターヴも下行するが、これにより形式の区切りが明確になると共に前後の楽節の音域上の隔たりも埋められ、移行が円滑になっている。前後半各部分の終盤に両手のオクターヴ進行により音響上のクライマックスを置くのはK. 54にも見られた手法。後半は単旋律と平行三度の交替、第47-49小節における8分音符の補填リズムの中断など、前半より対照を強める措置が見られる。
ソナタ ハ短調 K.56/L.356
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