C-durという、純真無垢な性格の調ですが、このプレリュードはとにかくスケールの大きさを感じてもらうように演奏してほしいです。ハープシコードよりも大きなパイプオルガンや、大人数のアンサンブルを想定します。
1小節目、最初の和音は割と大きな音量で弾きますが、3拍目よりppからスタートします。音量をその後、どのようにコントロールすれば良いのか迷うところですが、このように多くの音符が書かれていても、基本の和音は単純な和音で、3和音、7の和音に直して並べてあげると、曲が大変わかりやすくなります。
例えば、
6小節目1~2拍間 CEA 3~4拍間 CDFisA
7小節目1~2拍間 HDG 3~4拍間 ACDFisまたはACF
8小節目1~2拍間 DFisAC 3~4拍間 DGH
9小節目1~2拍間 EGC 3拍目 FAC 4拍目 CisEGA
これらの和音のみを弾いてみてください。和声進行が単純であることがわかり、この中でどの和音に対してテンションを高めるか、弱めるか、相互関係も鑑みて、決定していくと良いでしょう。
13小節目から最後までは一目瞭然ではありますが、音量を上げていき、最後の2小節はテンポを緩めて重たさを出し、スケールの大きさを感じさせるようにフォルテで演奏します。