close

シベリウス : 5つの小品(花の組曲) アイリス Op.85-3

Sibelius, Jean : 5 Pieces (Die Blumen) "Iris" Op.85-3

作品概要

楽曲ID: 21385
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (927 文字)

更新日:2025年11月25日
[開く]

例えば1516小節間に書かれてある休符等を鑑みた時、一見即興的に見えるこの曲ですが、正確なカウントが必要だと感じます。故に、例えばこの曲の特徴とも言える2小節目等に書かれてある、上行下行の32分音符(恐らく32分で数えるのでは無く、速い上行下行パッセージという意味)を弾く時、小節の1拍目からきちんと4つ数え、4拍に収まるようにタイミングを見計らって、この上行下行パッセージを弾いて下さい。

10小節目と11小節目の間に書かれてあるコンママーキング、21小節目と22小節目の間、22小節目と23小節目の間にも書かれています。これはシベリウスの独特の書法で、少し瞬間的にサイレントを作るようにします。

その上でのお話になります。この曲は大変平坦になりがちな曲ですので、そこを気をつけるようにします。冒頭から観てみると、Fから始まり、順次進行を辿りながら下行していきます。7小節目にはオクターブより更に低いCまで下がります。順次進行で下行しているからと言って、徐々に音量を下げるのでは無く、フレーズ一つ一つに表情を与えるようにします。

例えば、1つ目のフレーズは13小節目の1拍目までとします。これはF Es Des  C と下行していますので音量を下げていって構わないのですが、2つ目のフレーズは3小節目の2拍目から始まり(ここからは意見が分かれるところですが)8小節目までとした時、1つ目のフレーズより下げて始めてしまっては、更なる下行形が原因して、行き所が無くなります。

フレーズは一つ一つ表情を変えるようにして、必ずしも、ピッチの高さを気にしないようにしてください。例えば7小節目の冒頭のCpだとしても、8小節目の和音はカデンツで、不完全終止ですので、Cからクレシェンドして8小節目にたどり着いても良いと思います。

910小節間と1112小節間の表情も変えるようにします。その他全てのフレーズに於いて、和音の性格などからも判断し、一つ一つ異なったカラーや表情を与えて下さい。

執筆者: 大井 和郎

参考動画&オーディション入選(1件)

鯛中卓也さんのお勧め, スゾーキーウィックツ, シリル

楽譜

楽譜一覧 (1)