作品概要
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
演奏のヒント : 大井 和郎
(927 文字)
更新日:2025年11月25日
[開く]
演奏のヒント : 大井 和郎 (927 文字)
例えば15〜16小節間に書かれてある休符等を鑑みた時、一見即興的に見えるこの曲ですが、正確なカウントが必要だと感じます。故に、例えばこの曲の特徴とも言える2小節目等に書かれてある、上行下行の32分音符(恐らく32分で数えるのでは無く、速い上行下行パッセージという意味)を弾く時、小節の1拍目からきちんと4つ数え、4拍に収まるようにタイミングを見計らって、この上行下行パッセージを弾いて下さい。
10小節目と11小節目の間に書かれてあるコンママーキング、21小節目と22小節目の間、22小節目と23小節目の間にも書かれています。これはシベリウスの独特の書法で、少し瞬間的にサイレントを作るようにします。
その上でのお話になります。この曲は大変平坦になりがちな曲ですので、そこを気をつけるようにします。冒頭から観てみると、Fから始まり、順次進行を辿りながら下行していきます。7小節目にはオクターブより更に低いCまで下がります。順次進行で下行しているからと言って、徐々に音量を下げるのでは無く、フレーズ一つ一つに表情を与えるようにします。
例えば、1つ目のフレーズは1〜3小節目の1拍目までとします。これはF Es Des C と下行していますので音量を下げていって構わないのですが、2つ目のフレーズは3小節目の2拍目から始まり(ここからは意見が分かれるところですが)8小節目までとした時、1つ目のフレーズより下げて始めてしまっては、更なる下行形が原因して、行き所が無くなります。
フレーズは一つ一つ表情を変えるようにして、必ずしも、ピッチの高さを気にしないようにしてください。例えば7小節目の冒頭のCがpだとしても、8小節目の和音はカデンツで、不完全終止ですので、Cからクレシェンドして8小節目にたどり着いても良いと思います。
9〜10小節間と11〜12小節間の表情も変えるようにします。その他全てのフレーズに於いて、和音の性格などからも判断し、一つ一つ異なったカラーや表情を与えて下さい。
楽譜
楽譜一覧 (1)
(株)全音楽譜出版社
