
解説:齊藤 紀子 (500文字)
更新日:2008年8月1日
解説:齊藤 紀子 (500文字)
オーストリアの多作な作曲家。ワルツやポルカなど、舞踏のための音楽で知られている。どちらも100を超える数を残しているほど多作な作曲家で、「ワルツ王」と呼ばれることもある。後年は、オペレッタの創作も手がけた。その転換期には、初めて声楽を採り入れたワルツ作品の《美しく青きドナウ》がある。
同じく作曲家の父親の強い反対を受け、早期の音楽教育を受けることができなかった。その代わりに、商人になるための教育や銀行家になるための教育を受けている。作曲を学び始めたのは、両親が別居をするようになってからのことである。しかし、それより前から、母親の理解のもとに、ひそかにヴァイオリンを学び始めていた。
ヨハン・シュトラウスⅡ世のワルツは、華やかなオーケストラの編成で、曲としての統一感を強く打ち出すような構成をもっている。まず、ワルツのメロディーを暗示するかのような序奏で始め、ワルツの主部では、異なる音高で反復する、3度や6度で重ねる、レガートとスタッカートで対比させる、へミオラを用いるといった手法でメロディーを扱うことを好んだ。
また、ポルカでは、マズルカのリズムをもつポルカ・マズルカを創作したことが重要である。
作品(35)
ピアノ独奏曲 (4)
ポルカ (6)
種々の作品 (4)
ピアノ合奏曲 (2)
室内楽 (3)
その他 (3)