バルトーク :ミクロコスモス 第6巻(140~153) BB 105 Sz 107
Bartók, Béla:Mikrokosmos BB 105 Sz 107
執筆者 : 和田 真由子 (884文字)
バルトークの創作欲がもっとも充実した時期、1926~39年にかけて作曲された。
全6巻153曲からなる。ディッタ・パーストとの再婚によって得た息子ペーテルのための
ピアノの教則用の練習曲として着想された(1、2巻は息子に献呈されている)。
第1巻 36曲(1~36番)
第2巻 30曲(37~66番)
第3巻 30曲(67~96番)
第4巻 25曲(97~121番)
第5巻 18曲(122~139番)
第6巻 14曲(140~153番)
1~3巻はピアノ初心者向けに使用できる。また、第4巻は同程度の教則本とあわせて使うとよいとされる。曲集は巻を追うごとに難易度、芸術性を増しており、とりわけ第5巻以後は、演奏会用小品のレベルである。
民俗的な旋律、旋法や五音音階、全音音階などの使用、不規則なリズムや、拍子の変化、不協和音の使用などが特徴的である。伝統的な教材とは異なる、これらの現代的な要素に慣れ親しむための課題として、最適だろう。
第6巻
140.自由な変奏曲
141.主題と鏡像形
142.蝿の日記より
曲集中、最もポピュラーなものの一つ。密集した音の動きが蝿の動きを思わせる。
途中、“蝿の台詞”が書かれている。
143.アルペッジョの分奏
145.半音階的インベンション
146.オスティナート
非常に速いテンポでリズミカルな曲。演奏会向きの小品。
147.行進曲
148~153.ブルガリアン・リズムによる6つの舞曲
ブルガリアン・リズムはブルガリアの民謡にしばしば使われているリズムを指す。1小節内で、八分音符を不平等な単位にわけて奏するものであり、これはすでに113番と115番に登場している。また、《第五弦楽四重奏曲》の中央楽章でもこのリズムがでてくることは有名である。
この曲は、女流ピアニストのハリエット・コーエンに献呈された。バルトーク自身も、ブタペストの演奏会でこの曲を弾いている。その他、民俗的な曲として、〈15.村びとの歌〉、〈40.ユーゴスラヴィアの旋法で〉、〈43.ハンガリー風に〉、〈68.ハンガリー舞曲〉、〈74.ハンガリーの歌〉、〈109.バリ島から〉、などが挙げられる。
140. 自由な変奏曲
総演奏時間:1分40秒 ステップレベル:発展4
動画0
解説0
楽譜3
編曲0
141. 鏡影進行
総演奏時間:1分17秒
142. ハエの日記から
総演奏時間:1分30秒 ステップレベル:発展4
動画1
143. 交替する分散和音
総演奏時間:2分17秒
144. 短2度と長7度
総演奏時間:4分36秒
145. 半音階的インヴェンション(3)
総演奏時間:2分30秒
146. オスティナート
総演奏時間:2分10秒 ステップレベル:発展4
動画2
147. 行進曲
総演奏時間:1分53秒
148~153. ブルガリアのリズムによる6つの舞曲
総演奏時間:9分04秒
ミクロコスモス 第6巻(140~153) 7. 146.オスティナート
ミクロコスモス 第6巻(140~153) 146.オスティナート
ミクロコスモス 第6巻(140~153) 142.蝿の物語より
ミクロコスモス 第6巻(140~153) 145.半音階的インベンション
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