作品概要
解説 (1)
執筆者 : 和田 真由子
(863 文字)
更新日:2007年7月1日
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執筆者 : 和田 真由子 (863 文字)
全体の演奏時間が5分程度の小曲。1909年トランシルヴァニアで採集されたルーマニア人の民謡が用いられている。バルトークが34歳(1915年)の時に作曲された。この年はバルトークの作曲において「ルーマニア音楽の年」と呼ばれ、この曲のほかに、《ソナチネ》、《ルーマニアのクリスマスの歌》など、ルーマニアの民謡の多くの編曲が作曲されている。
もともと、《ハンガリーにおけるルーマニア民俗舞曲》というタイトルをもっていたが、作曲当時、ハンガリー領にあったルーマニアは第一次世界大戦により領土の大半を失ったこともあり、ハンガリーの名がとられ、現在のタイトルになった。
バルトークのトランシルヴァニアにおける重要な協力者、イオン・ブシツィア教授に献呈された。
作曲された当初から人気があり、現在でもよくしられている曲の一つである。管弦楽、ヴァイオリン、弦合奏やチェロ用などに編曲され、親しまれている。
第1曲:「ジョク・ク・バータ」 アレグロ・モデラート四分の二拍子
“杖踊り”。戦いを模した踊りで、若い男女が激しく踊る。各節の終わりに杖で地をうつリズムがついている。
第2曲:「ブラウル」 四分の二拍子 アレグロ
“飾帯をつけた踊り”。トロンタール県に伝わる舞踏。
第3曲:「ぺ・ロック」 四分の二拍子 アンダンテ
“足踏みの踊り”。増二度が特徴的な旋律である。雰囲気を保つためにも過度のペダルの踏み替えは避けたい。
第4曲:「プチュメアーナ」四分の三拍子 モデラート
“プチュムの踊り”。3拍子のトランシルヴァニア地方のゆったりした舞踏曲。
第5曲:「ポアルカ・ロマネアスカ」四分の二拍子 アレグロ
“ルーマニア風ポルカ”。ポルカは本来ボヘミア地方の舞曲だが、この曲ではかなり情熱的で野性味豊かなものになっている。主部のメロディは複合リズムをもっている。
第6曲:「マヌンツェル」四分の二拍子 アレグロ・ピュウ・アレグロ
“急速な踊り”。ビーハル県で採取した2種の舞曲がつながっている。後半はテンポ、リズム、ダイナミックスにおいても勢いを増し、華やかにしめくくる。
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