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平吉 毅州 : 子どものためのピアノ曲集《虹のリズム》

Hirayosi, Takekuni : Rainbow Rhythm

作品概要

作曲年:1979年 
出版年:1979年 
初出版社:カワイ出版
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:子供のための作品
総演奏時間:34分10秒

解説 (2)

演奏のヒント : 清水 篤 (1203文字)

更新日:2017年5月11日
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13. 子守歌 (Lullaby) ■平吉 毅州について  平吉毅州(1936-1998)は、現代作品の他にも『気球にのってどこまでも』や、合唱(組)曲『海の不思議』『わが里程標』『若い翼は』など合唱の重要なレパートリーを残した作曲家です。子供のためのピアノ作品も多く、この「子守歌」も『虹のリズム』という25曲からなる曲集に収められています。全曲の中でも真ん中にあたる13曲目に置かれており、長い1冊の曲の中の休憩、お昼寝、のような役割を持たされています。  子守歌、と題されている通り、全曲を通してmfより音量が上がることもなく、穏やかで暖かい音楽的空気をもっています。音量差を出すためには美しいp、ppが必要ですし、ペダルを含む響きの中で、深く柔らかい音色が求められています。また、倚音(強拍に濁った音が弱拍で解決する和音外音)が大変印象的です。一瞬の濁りに何を感じるか、その音からの流れの作り方、その辺りに表現上の課題があるといえます。曲は大まかに二部構成(1〜23小節目、23〜39小節目)で成り立っています。 ■1〜7小節目  最初の主要なテーマが3小節、少し息の短いフレーズが1、2、3の積み重ね、の2要素によって出来ています。細切れにならないよう、左の低音の順次進行(ラ→ソ→ファ→ミ→レ→ド→シ)に上手く乗せましょう。4〜5小節目のような内声の倚音はBassとの7度のぶつかりをよく聴いて味わうとよいでしょう。 ■8〜14小節目  最初の7小節とほぼ同じですが、後半は平行調(fis moll)に繋がっています。また、IIの和音が調号通りだと減三和音になるはずが、dにシャープがついて短三和音とされています。より甘い感じの悲しさを演出している部分です。 ■15〜22小節目  転調が始まります。Bass・和音度は3度ずつ上行していきますが、途中で一旦音量がpに落とされているのに注意。内声の2度でぶつかる倚音はここでも美しく濁らせたいところです。 ■23〜32小節目  Es durに落ち着いて新しいテーマが始まるように思いますが、最初の形を膨らませた音型です。ただ、同音反復の後の跳躍が3度から4度に拡げられています。より強い(深い)感情が込められているものと推理します。和声的には前半4小節がI→VI→Iと元に戻る(停滞する)進行なのに対し、次の4小節は主調のA durを目指して次々に動いていきます。音量面でもdecresc.とcresc.で対称的に作られています。31小節目には最初のメロディーが最後に現れます。rit.がつけられているのは名残を惜しんでいるのでしょうか。 ■33小節目〜  主調でb.23の進行を繰り返すと思いきや、とても印象的で旋法風の進行を見せて幻想的に曲を終えます。最後の付加6の和音はfis音が強すぎると主和音の役目が弱くなってしまうので注意しましょう。

執筆者: 清水 篤

演奏のヒント : 大井 和郎 (1752文字)

更新日:2017年5月11日
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