平吉 毅州 : 子どものためのピアノ曲集《虹のリズム》 ささぶねの航海
Hirayosi, Takekuni : Rainbow Rhythm The Voyage of the Bamboo Boat
作品概要
解説 (1)
演奏のヒント : 杉浦 菜々子
(550 文字)
更新日:2024年3月11日
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演奏のヒント : 杉浦 菜々子 (550 文字)
水の揺れとささぶねの動きを表しているような左手の弾き方がとても大切です。2拍目と4拍目のテヌートは、長さはしっかりと保たれても重くならず、音の中に推進力を感じましょう。4小節目と7~8小節目では、左手の内声の動きが活発になりますね。予想できない水の動きに作用されてささぶねがこれまでと違う動きをするようです。さらっと通り過ぎず、丁寧に音の動きをなぞりましょう。
9小節目から調性が変わりイ短調になります。半音階の横のラインを丁寧に聴きながら、右手と合わさることでできる和声の光と影の変化を味わってみてください。続く15小節の左手は、楽譜の末尾に書かれた作曲者からの「練習のてびき」に、「第15小節の左手、’ソドラソ’は大切なモチーフです。さりげなく、そして美しくひびくように」と書かれています。右手の長い音’ミミミレレ’の後に、それぞれ左手の’ソドラソ’が追うように鳴らされますので、呼応するように演奏すると美しく響くと思います。
右手のメロディは、全体に澄んだ音色でレガートで演奏されることが求められますが、モチーフの同音連打はレガートに聴こえるように注意深く演奏してください。冒頭のモチーフが同音連打のレガートであることによって、自然にタッチと音への集中力が高まるように作曲されているように思います。
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