作品概要
作曲年:1848年
出版年:1848年
初出版社:Schuberth
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:子供のための作品
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (2)
解説 : 鄭 理耀
(10573 文字)
更新日:2019年10月6日
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解説 : 鄭 理耀 (10573 文字)
総説
この作品は、2部からなる全43曲の子供のための小品集である。1848年に作曲・出版された。この作品を皮切りに、シューマンは教育的で家庭的な、子供のための一連の作品を手掛けていく(《少年のための歌のアルバム》op. 79 、《小さな子供と大きな子供のための12の連弾用ピアノ小品集》op. 85、《少年のための3つのピアノ・ソナタ》op. 118、連弾作品《子供の舞踏会》op. 130)。
作曲のきっかけとなったのは、1848年9月1日、長女マリーの7歳の誕生日である。シューマンはプレゼントとして、《ピアノのための小品集》と題した8曲の曲集を贈る。ここには、《ユーゲントアルバム》(以下《アルバム》)の第2〜7曲の6曲と、補遺(Anhang)としてまとめられている2曲(Anh. 3、24)が含まれていた(表参照。補遺として整理されている作品は計30曲ある。《アルバム》のために作曲したが採用されなかったものがここに含まれる)。後にシューマンはここに、さらに6曲(ただし重複している曲があるので実際には5曲、Anh. 18〜20、24、27、29)を追加する。全13曲となった曲集のうち、8曲が自作品で(《アルバム》第2〜7曲、Anh. 3、18)、その中から6曲が最終的に《アルバム》まで残る。自作品を除いた残りの5曲は、ヘンデルやバッハなど過去の巨匠の作品を編曲したものである(Anh. 19、20、24、27、29)。そして、この「マリーのための小品集」を出発点とし、作品は短期間に複雑で多様な成立過程をたどることとなる。
元々はこのように家庭の中で生まれた私的な作品であるが、シューマンは早くから、この曲集を世に広めることを目論んでいた。マリーの誕生日に書かれた妻クララの日記には、次のような記述が見られる。「子供たちがいつもピアノのレッスンで習う作品は、あまりにも良くない。なのでローベルトが、子供の小品集を作曲し出版する考えをもった。彼はすでに魅力的な小品をたくさん書いている」。この翌日から、シューマンは作品に何度も推敲を重ねた。曲集に含む新たな小品を次々と作曲し、同時に、作品の構成や曲順を何度も練り直している。残された資料によると、34曲構成、50曲構成、41曲構成などが考えられており、その都度、選曲や配列に工夫が見られる(表参照)。順に説明を加えるならば、作曲初期に考案された34曲構成のうち、《アルバム》に含まれている曲は15曲、補遺として整理されている作品が15曲、はっきりとわからないものが3曲、そして1曲については情報が書き込まれてない。この時点では、《アルバム》にある作品と補遺作品の割合が半分ずつであり、曲順も最終形とはほど遠い。続いて、50曲構成はシューマンが出版社に提出した印刷底本に見られるものである。ここには、《アルバム》の43曲全てと、補遺の作品7曲が含まれている。全体的に最終形に近づいていることが見て取れる。最後に、41曲構成においては自作品だけが集められており、補遺の作品も含まれていない。そしてこのとき新たに、四季をテーマとした4集の作品集としての構想を持っていた。第1集の春には《アルバム》の第1〜17曲、第2集の夏には第18〜26曲、第3集の秋には第27〜29、31〜34、40曲、第4集の冬には第35〜39(第38、39曲の〈冬の季節ⅠとⅡ〉は最初一つの曲と数えられていた)、43、そして不明の曲が1曲含まれており、四季のイメージに沿って41曲を配列・分類している。そして、《アルバム》最終形の構成や曲順にもかなり近い。このような様々な段階を経て、曲集は最終的に43曲構成で出版される。そして、第1部として第1〜18曲を「小さな少年のために」、第2部として第19〜43曲を「大きな少年のために」と、レベルに合わせて区分した。
変化を見せるのは構成だけではない。マリーの誕生日を過ぎ、シューマンがこの作品に与えたタイトルは、《クリスマスのアルバム》というものだった。スケッチには、「ピアノ演奏の好きな子供たちのためのクリスマスのアルバム」や「8歳から10歳のピアノを演奏する小さな子供のための音楽のクリスマス・アルバム」とメモされている。現在のタイトルになったのは出版過程に入ってからで、出版社の助言によるものであった。シューマンはまた、各作品の余白に、曲の解説を担う挿絵を入れることも計画していた。ドレスデンで活躍していた親しい画家達に依頼する予定であったが、印刷にかかる手間隙やコストを考えると、このアイデアは断念せざるを得なかった。その代わりに、シューマンは扉絵にこだわった。タイトルのまわりには、作品と関連する10の挿絵(具体的には第8、10、12、15、16、22、24、33、35、38&39曲の挿絵)が描かれており、特に目を引く四隅には、それぞれ春夏秋冬を表す作品の絵があてがわれている(第15曲〈春の歌〉=春、第24曲〈収穫の歌〉=夏、第33曲〈葡萄摘みの時〉=秋、第38&39曲〈冬の季節Ⅰ&Ⅱ〉=冬)。これは、四季をテーマとした4集の曲集として構想したことと関係するだろう。
《ユーゲントアルバム》の扉絵(第2版、1850年出版)
このように様々なアイデアの変遷を経て、《ユーゲントアルバム》op. 68は1848年12月に出版に至る。初版の表紙には「40の曲集」と印刷されたが、これは誤植である。表紙を刷り直すには費用が嵩むし、そのために曲数を減らすわけにもいかなかったため、ミスプリントのまま出版された。2年後の1850年12月には、このようなミスの修正がなされた《アルバム》第2版が刊行される。その際、付録として「音楽庭訓 Musikalische Haus- und Lebensregeln」が添えられた。音楽を学ぶ上での重要な68のポイントを、シューマンが文章で記したものである。これは、シューマンの音楽的見解を知るための貴重な資料であり、また現代の我々にとっても勉強になる事柄が多く示されている。実は、《アルバム》作曲の初期段階から、「音楽庭訓」は作品とセットで考えられており、楽曲と並行して書き進められていた。初版にも添えられる計画であったが、実現したのは第2版であった[1]。
以上のことから、シューマンは、音楽、絵、文書の3つが一体をなすことにより、家庭で親しみを持って学ぶことのできる「音楽の本」の製作を目指していたと思われる。作品は出版社の期待通り、出版当初からかなりの人気を博したようだ。最後に、《アルバム》に含まれなかった補遺Anhangの作品の中には、未完成のものや、構想のみの作品もある。全30曲のうち、12曲は過去の巨匠の名曲を編曲したもので、子供たちが古い名作を通して学ぶことを目的としたのであろう。
補遺Anhang 作品
第1曲〈ゴンドラにて〉
第2曲〈宴会が終わって〉
第3曲〈熊の踊り〉
第4曲〈カノン〉
第5曲 コラール編曲(未完)
第6曲〈とても幼い子のために〉
第7曲 フーガ断片(未完)
第8曲 フーガ断片(未完)
第9曲〈隠れているカッコウ〉
第10曲〈鬼ごっこ〉
第11曲〈***〉
第12曲 小カノン(未完)
第13曲 無題(小ワルツ)
第14曲〈ヴェネツィアのラグーン〉
第15曲 無題(「左手も見せてみよう」の記述)
第16曲 無題(前奏曲)
第17曲〈人形の子守歌〉
第18曲〈判じ絵〉
第19曲〈ヘンデルの主題〉
第20曲〈バッハの小品〉
第21曲 無題(グルックのオペラ《オルフェオとエウリディーチェ》からの小品)
第22曲 構想のみ(グルックの2つの《イフィジェニー》オペラからの小品)
第23曲 構想のみ(ハイドンの交響曲からの小品)
第24曲〈モーツァルトの小品〉
第25曲〈アンダンテ〉(ベートーヴェンの)
第26曲〈ウェーバーの酒宴の歌〉
第27曲〈ベートーヴェンの有名な旋律〉
第28曲 構想のみ(シュポーアのオペラ《イェソンダ》からの小品)
第29曲〈シューベルトのレントラー〉
第30曲 構想のみ(メンデルスゾーンの小品)
[1] 「音楽庭訓」は、門馬直美『シューマン』(春秋社、2003年、316-325頁)やR. シューマン『音楽と音楽家』(吉田秀和訳、岩波書店、1958年、230-240頁)、また音楽之友社より出版されているウィーン原典版などに、全文日本語訳が掲載されている。
各曲の解説
第1曲〈メロディ〉
ハ長調、4分の4拍子。右手が旋律、左手が伴奏を受け持つ、シンプルな書法の作品。
第2曲〈兵隊の行進〉
ト長調、4分の2拍子。成立過程の初期から含まれている作品。《マリーのための小品集》では4分の4拍子で書かれ、ほとんど全ての小節にfまたはpの強弱記号が記されていた。冒頭に「生き生きと緊張感をもって」と指示がなされた、軽快な行進曲。
第3曲〈はなうた〉
ハ長調、4分の4拍子。《マリーのための小品集》では第1曲目に置かれており、その時の題名は〈ルートヴィヒのための子守歌〉。ルートヴィヒは、1848年1月に誕生したシューマン家の第5子、つまりマリーの弟である。第1曲〈メロディ〉と似た雰囲気を持つ作品。三部形式で書かれ、中間部では右手が簡単な2声書法に発展する。冒頭に「速くなく」の指示。
第4曲〈コラール〉
ト長調、2分の2拍子。《マリーのための小品集》では第3曲目に置かれている。コラール《喜べ、おお、わが魂よ》の旋律が引用されており、これは同様に第42曲〈装飾されたコラール〉でも用いられている。シューマン家は、このプロテスタント教会の賛美歌に親しんでいた。
第5曲〈小曲〉
ハ長調、4分の4拍子。《マリーのための小品集》では第4曲目に置かれており、題名は〈宿題を終えた後に弾く曲〉。第1曲〈メロディ〉及び第3曲〈はなうた〉と似た雰囲気を持つが、この曲はアウフタクトで始まり、フレージングに工夫が見られる。冒頭に「速くなく」の指示。
第6曲〈哀れな孤児〉
イ短調、4分の2拍子。《マリーのための小品集》では第7曲目に置かれ、題名は〈哀れな子供の歌〉。冒頭に「ゆっくりと」の指示があり、曲中にも速度指示が見られる。ABABAの形式。
第7曲〈狩りの歌〉
ヘ長調、8分の6拍子。《マリーのための小品集》では第8曲目に置かれており、題名の変更はない(《マリーのための小品集》に含まれていた作品はここまで)。冒頭に「元気よく楽しそうに」の指示。クララは、第11-12小節および第15-16小節のpの部分について、追い立てられた獲物が森の中でさっと動いている場面だと説明している。
第8曲〈乱暴な騎手〉
イ短調、8分の6拍子。もともとは〈揺り木馬の騎士〉という題名が付けられていた。シューマン拘りの扉絵にはこの曲の挿絵があるが、これらの題のように、子供が揺り木馬に乗っている図が描かれている。三部形式で書かれ、中間部はヘ長調に転調する。第7曲〈狩りの歌〉と曲想が似ている。
第9曲〈民謡〉
ニ短調、4分の4拍子。三部形式で、中間部はイ長調に転調する。また、冒頭には「嘆きの音調で」の指示がある一方で、中間部には「愉快に」と記されている。対照的な2つの曲調をいかに表現するかが聴かせどころであろう。
第10曲〈楽しき農夫 ― 仕事の帰り道〉
ヘ長調、4分の4拍子。この作品集で最も有名な曲である。冒頭に「元気よく生き生きと」の指示。全20小節の中で、4小節からなる主要主題が4回登場し、第9-10小節および第15-16小節にのみ別の旋律が現われる(第9-10小節と第15-16小節は同一音型である)。一日の仕事を終え、上機嫌で家路に就く様子が目に浮かぶ作品である。扉絵に描かれたこの曲の挿絵には、農夫と幼い息子、そして犬が描かれており、煙突から煙が立ち上る我が家への帰り道を表している。オイゲーニエ(シューマン家の第7子)によると、冒頭8小節は父親が一人で歌い、それ以降は息子が加わりデュエットになる。
第11曲〈シチリア風〉
イ短調、8分の6拍子。複合三部形式で、中間部は4分の2拍子に変わる。冒頭に「おどけて」の指示。スケッチの段階では、〈2つのシチリア風〉という題のもと、主部と中間部で分けられ、それぞれが個別の曲であった。34曲構成においては、〈2つのシチリア風〉は曲集の一番最後に置かれている。
第12曲〈従者ループレヒト〉
イ短調、4分の2拍子。複合三部形式で、中間部はヘ長調へ転調する。ループレヒトは、聖ニコラウスの日にあたる12月6日、プレゼントと鞭を携えて子供たちのもとへやってくるサンタクロースである。良い子にはご褒美としてプレゼントを、悪い子には鞭でお仕置きをする。主部と中間部では、このような対照的な場面が表されているようだ。扉絵には、サンタクロースの袋から丸い果物が次々とこぼれ落ちている様子が描かれている。
第13曲〈五月、愛する五月よ―もうすぐお前は再びやってくる〉
ホ長調、4分の2拍子。二部形式で、冒頭に「速くなく」の指示。両手に細かなアーティキュレーションの指示があり、テクニックと表現の両面に置いて、難易度が高くなっている。
第14曲〈小さな練習曲〉
ト長調、8分の6拍子。冒頭には「静かに、そしてきわめて均等に演奏すること」の指示。第48小節を除いて、終始ペダル記号が書き込まれている。アルペジオの練習曲で、J. S. バッハの《平均律クラヴィーア曲集第Ⅰ巻》第1曲目のプレリュードを彷彿とさせる。美しい和声の変化に耳を傾けながら弾いてほしい。
第15曲〈春の歌〉
ホ長調、8分の6拍子。冒頭には「心から演奏すること」、最後の2小節に「少し遅く」の指示がある。そして、第21〜24小節および第37〜40小節にはウナ・コルダの指示が見られる。扉絵の四隅の一つを埋める重要な挿絵にもなっており、春のイメージとして、少女と子供たちが花を摘んで遊んでいる様子が描かれている。第13曲〈五月、愛する五月よ〉とともに春の曲であり、どちらもホ長調で書かれている。また、冒頭の主要主題にも共通性が見られる。両曲とも、6度上行(第13曲:第1小節H-Gis、第15曲:第2小節Gis-E)と、2度下行の「ため息音型」(第13曲:第2小節H-A、第15曲:第2小節Dis-Cis)を含んでいる。
第16曲〈初めての喪失〉
ホ短調、4分の2拍子。もともとのタイトルは〈子供の不幸〉であった。1848年1月5日、シューマン家で飼っていた小鳥(マヒワ)が死んでしまい、その時の子供達の悲しみを表した曲である。扉絵に描かれた挿絵でも、その様子が題材となっている。冒頭に「速くなく」、後半に「少し遅く」の指示。「Im Tempo」で主題が再現される際、カノンで開始される。
第17曲〈朝の散歩をする子供〉
イ長調、4分の2拍子。冒頭に「元気に力強く」と指示のある行進曲風の作品。マリーの散歩をテーマとしている。第20小節に「弱く」と指示があり、子供の足音がどんどん消えて行く様子が描かれている。オイゲーニエは、この最後の10小節間に左手で鳴らされる低音Aについて、教会の鐘のお別れのあいさつが聴こえてくるようだと述べている。
第18曲〈刈入れの歌〉
ハ長調、8分の6拍子。冒頭に「あまり速くなく」の指示。冒頭4小節ソプラノ声部で奏された旋律が、次の4小節ではアルト声部に移り、第9小節からはまたソプラノ声部に戻ってくる。第12小節からユニゾンの音型が始まり、第21小節からは冒頭の旋律がまた交互に出てくる。第29小節からは二重奏を思い起こさせ、静かに曲を閉じる。第1部最後の曲である。
第19曲〈小さなロマンス〉
イ短調、4分の4拍子。冒頭に「速くなく」の指示。基本的に、旋律が終始ユニゾンで奏される。細かく付けられた強弱記号に注意して弾いてほしい。
第20曲〈田舎の歌〉
イ長調、4分の2拍子。冒頭に「ほどよいテンポで」。オイゲーニエによると、冒頭8小節の主要主題は女の子達が何人かで歌い、主題が繰り返される第9小節からは合唱が加わる。新たな旋律が登場する第17小節からは女の子が一人で歌い始め、主要主題が再現される第25小節の左手伴奏は男の子が葦笛を吹いているのだという。
第21曲〈***〉
ハ長調、4分の4拍子。具体的な題はなく、小さな星3つが標題となっている(第26曲、第30曲でも使用)。オイゲーニエがクララにこの暗号について尋ねたとき、おそらく子供達についての親の思いであるとクララは答えた。冒頭に「ゆっくりと、そして感情を込めて演奏すること」、曲中にも速度指示がなされている。冒頭2小節からなる主題は、ベートーヴェンのオペラ《フィデリオ》より第2幕第13番の三重唱でフロレスタンが歌う「あなた方がより良い世界で報われますように」の部分を引用している。
第22曲〈輪唱歌〉
イ長調、8分の6拍子。冒頭に「ほどよく。きわめてレガートで演奏すること」。曲中にも速度指示がある。この作品は扉絵に用いられており、3人の少女が輪になって踊る様子が描かれている。この曲のスケッチには1848年9月13日に作曲されたことが記されているが、これはちょうどクララの誕生日にあたる。
第23曲〈騎手の曲〉
ニ短調、8分の6拍子。冒頭に「短くはっきりと」。第21小節には「しだいに弱く」、第34小節には「ますます弱く」の指示。冒頭から現われる16分音符+8分音符のオクターヴの音型は、馬のひづめの音を表している。
第24曲〈収穫の歌〉
イ長調、8分の6拍子。冒頭に「楽しげな表現で」、終わりには速度指示がある。上行形のモチーフは、第10曲〈楽しき農夫〉と類似している。この作品は夏の象徴として、扉絵の四隅の一つを埋めている。少年少女3人で収穫作業をする中、少年が穀物の中から美しく咲いたヒナゲシを見つけ、作業の手を止めている場面が描かれている。
第25曲〈劇場からの余韻〉
イ短調、4分の2拍子。冒頭に「いくらか興奮して」の指示。1846〜47年の冬、マリーとエリーゼ(シューマン家第2子)は、両親のウィーン演奏旅行に同行する。その帰り道、ブリュンとプラハで、6歳のマリーは初めて劇場を訪れる。その際のマリーの興奮した様子を描いた作品である。
第26曲〈***〉
ヘ長調、4分の4拍子。第21曲に続き、題目がない。冒頭に「速くなく、美しく演奏すること」、そして曲中に速度指示がある。冒頭4小節でソプラノ声部が主題を歌い上げると、今度はテノール声部がそれを模倣する。中間部をはさみ、第13小節から主題が再現された後、第17小節からはソプラノとテノールの掛け合いが見られる。
第27曲〈カノン形式の歌〉
イ短調、4分の2拍子。冒頭に「速くなく、心からの表現で」。曲中にも速度指示が見られる。4声部で書かれているが、ソプラノ声部とテノール声部の間で模倣が繰り返される。各声部を弾き分けながら聴き分ける、指と耳の両方の訓練である。
第28曲〈思い出(1847年11月4日)〉
イ長調、4分の2拍子。冒頭に「速くなく、たっぷり歌うように演奏すること」の指示、曲中に速度指示も見られる。題目の横には「1847年11月4日」という日付があるが、印刷底本では「1847年11月4日に38歳で亡くなったフェーリクス・メンデルスゾーン=バルトルディの思い出に」という題が付けられていた。つまりこの作品は、メンデルスゾーンの死を偲んで書かれた曲なのである。メンデルスゾーンの《無言歌》をモデルにしており、冒頭の指示がまさにそのことを証明している。メンデルスゾーンは、マリーの名付け親であった。
第29曲〈異国の人〉
ニ短調、4分の2拍子。冒頭に「力強く、たくましく演奏すること」。反復記号も多く、曲集で最も規模の大きな作品である。コーダのついた三部形式で、行進曲風に書かれている。中間部(第32〜55小節)はロ長調に転調し、穏やかに流れる。
第30曲〈***〉
ヘ長調、4分の4拍子。第21、26曲に続き、題目がない。冒頭に「とてもゆっくりと」、曲中に速度指示も見られる。また、冒頭8小節の反復について、一度目はpで、二度目はppで。スケッチの段階ではハ長調であった。四声で書かれているので、各声部の役割を意識しながら弾く必要がある。
第31曲〈戦いの歌〉
ニ長調、8分の6拍子。冒頭に「とても力強く」の指示。冒頭4小節のユニゾンによる喊声で、戦いの幕をあける。重厚感溢れた和音進行と、f以上の強弱記号が、激しい戦闘を想像させる。最後はファンファーレ風の音型で曲を終える。
第32曲〈シェエラザード〉
イ短調、4分の4拍子。冒頭に「かなりゆっくりと、静かに」の指示。三声部で書かれており、ABBの形式をもつ。シェエラザードとは、『アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)』に出てくる女性の名前。昔々、王は愛妃の不貞によって全ての女性を呪い、その復讐として毎日新たな妃を迎えては一夜を過ごして殺していた。美女のシェエラザードもその妃の一人となったが、彼女は毎晩おもしろい話をして王を楽しませ、ついに一千一夜もの間命を保って、王の妃になる。シューマンも、子供達にお話を語り聴かせていたのだろうか。
第33曲〈ぶどう狩りの時―楽しい時!〉
ホ長調、4分の2拍子。冒頭には「陽気に」の指示。付点、スタカート、半音程、そしてトリルの練習が課題である。秋を象徴する作品として、扉絵の四隅の一つに描かれている。子供達が楽しくぶどう狩りをしている場面で、中には待ちきれず、ぶどうを食べてしまっている子供も見られる。
第34曲〈主題〉
ハ長調、4分の2拍子。冒頭に「ゆっくりと、心からの感情を持って」、終わりに速度指示も見られる。四声の各声部進行は複雑に絡み合い、和声も非常に入り組んでいる。全20小節という短い曲であるが、様々な問題を整理しながら演奏しなければならない、難易度の高い作品である。
第35曲〈ミニョン〉
変ホ長調、4分の4拍子。冒頭に「ゆっくりと、柔和に」、また作品全体にわたってペダルの指示がある。作品の題目は、スケッチの段階では〈綱渡りの少女〉、印刷底本では〈ミニョン(綱渡りをしている)〉であった。扉絵にはこのような題の通り、綱渡りをしている少女が描かれている。穏やかな中にも、例えば左手に突然付けられたfpなど、どことなく危なっかしさの見られる作品である。
第36曲〈イタリアの水夫の歌〉
ト短調、8分の6拍子。序奏はユニゾンで「ゆっくりと」、第4小節からは「速く」なり主部に入る。3度のスタカートが課題となる、技巧的難易度の高い作品。最後にもう一度、序奏と主部が少し再現される。印刷底本での題目は〈船乗りの歌〉であった。
第37曲〈水夫の歌〉
ト短調、4分の4拍子。冒頭に「速くなく」。大部分がユニゾンで奏される。題目からもわかる通り、前曲との関連をもつ。どちらもト短調で書かれており、印刷底本ではこの曲に「前曲に対する返事」と補足で記されていた。
第38曲〈冬の季節Ⅰ〉
第38曲と第39曲は、本来一つの曲と考えられていた。扉絵の四隅の一つに、冬の絵として描かれている。年寄りが暖かい暖炉の前に座り、その横で少女が人形と踊りを踊って遊んでいる図である。ハ短調、4分の4拍子。冒頭に「かなりゆっくりと」の指示。
第39曲〈冬の季節Ⅱ〉
ハ短調、4分の2拍子。冒頭に「ゆっくりと」、第25小節に「だんだん活気よく」、第40小節にリタルダンド、第41小節に「最初のテンポで」、第49小節に「少しゆっくりと」、第69小節に「だんだんゆっくりと」、第72小節にウナ・コルダの指示。第49〜64小節には、《蝶々》op. 2の終曲で引用されている《爺様の踊り》の旋律が登場する。これは古くから伝わる円舞の曲で、宴会の最後にもう一度楽しい気分になるために踊るお開きの機能をもっており、19世紀にはこの替え歌が大流行した。雪が深々と降り注ぐ寒くて暗い外の景色と、暖かい部屋の中で子供が元気に遊ぶ対照的な情景が作品に描かれている。
第40曲〈小さなフーガ〉
第27曲〈カノン形式の歌〉とともに、対位法に主眼を置いた作品。イ長調の前奏曲とフーガからなる。前奏曲は4分の2拍子。三声のフーガは8分の6拍子で、冒頭に「生き生きと、しかしあまり速くなく」の指示。どちらも同一の主題に基づいている。
第41曲〈北欧の歌(Gへの挨拶)〉
ヘ長調、4分の4拍子。冒頭に「民謡調で」。四声の和声で進行していく。副題にあるGとは、デンマークの音楽家ニルス・ゲーゼを指している。ゲーゼの綴り「GADE」を音名に読み替えて、ト音(G)−イ音(A)−ニ音(D)−ホ音(E) を主題として展開する。ゲーゼはシューマンの友人で、ライプツィヒ音楽院の教授やライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者を務めた人物である。
第42曲〈装飾されたコラール〉
へ長調、4分の4拍子。第4曲〈コラール〉と同じく、ルター派のコラール《喜べ、おお、わが魂よ》の旋律が用いられている。第4曲と比べると、右手内声に細かな動きが加わっていることが明らかである。コラールの旋律を邪魔しないよう、さりげなく装飾してほしい。
第43曲〈大晦日の歌〉
イ長調、4分の4拍子。冒頭に「ほどよい速度で」の指示。スケッチや印刷底本の段階では、〈終わりに〉と題されていた。一年の最後の日である「大晦日」は、曲集の最後を締めくくるに相応しいワードである。ここからも、この作品が四季をテーマに構想されていたことが明らかであろう。右手が全体的に和音で動いていくので、しっかりと各和音を掴みながら、メロディー・ラインを美しく歌うことに注意しなければならない。
執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部
(6036 文字)
更新日:2010年1月1日
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執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (6036 文字)
シューマンのピアノ曲のほとんどはライプツィヒ時代の1839年までに書かれているが、この作品集はドレスデン時代、1848年ごろに書かれている。以前の大作が芸術作品として構想されているのに対し、この作品は最初、長女マリーの誕生日の贈り物として用意した数曲に次々と書き加え「クリスマスアルバム」と名づけていたもので、後世までも子供の指導用作品として重要な位置をしめている。
第1曲:メロディー / op.68-1 "Melodie"
シンプルなメロディーと対位法的な伴奏形の対比のための練習。
第2曲:兵士の行進 / op.68-2 "Soldatenmarsch"
元気よくはりきって。付点のリズムと和音の練習。
第3曲:ハミング / op.68-3 "Trallerliedchen"
速くなく。右手・左手それぞれに片手でメロディーと伴奏形を弾きわける練習。
第4曲:コラール / op.68-4 "Ein Choral"
四声のポリフォニーの練習。すべての声部を耳でたどれるように。
第5曲:小曲 / op.68-5 "Stuckchen"
速くなく。第1・3曲の復習とでもいえるだろうか。左手の跳躍がオクターヴまで広がるので前の二曲より困難になっている。
第6曲:あわれな孤児 / op.68-6 "Armes Waisenkind"
ゆっくりと。ここまでの練習をふまえてメロディーと伴奏、複旋律と曲としての性格を持った曲である。形式的にはABAの三部形式が二度繰り返される。Bの繰り返し部分ではこの曲集ではじめて「Langsamer」(よりゆっくりと)の指示があり、曲の途中でテンポが変わる。
第7曲:狩人の歌 / op.68-7 "Jagerliedchen"
さわやかに楽しく。ゲルマン民族は一般的に狩の好きで、メンデルスゾーン、シューベルトなどもたくさんの「狩の歌」を書いていて、そのほとんどが6/8拍子である。冒頭はユニゾンで、シューマンが好んで用いたこの四度上行形はホルンの模倣であろう。形や調を変え四分音符+八分音符+四分音符+八分音符と八分音符のスタッカートのモチーフが繰り返される。曲の中ではじめてf、p、ff、アクセントなどが指定されている。
第8曲:勇敢な旗手 / op.68-8 "Wilder Reiter"
三部形式。テンポの指定はないが旗手が馬を走らせている様子だと思われるので、かなり速いだろう。ここでも四度上行形ではじまる。旋律には軽いスタッカートの間にsfとスラーが挿入される。中間部では旋律が左手に移動するが、いずれの部分でも伴奏の和音が重くならないように弾くと曲の感じがよく出るだろう。
第9曲:小さな民謡 / op.68-9 "Volksliedchen"
もの悲しい雰囲気で。三部形式。はじめの部分では美しい旋律に分散和音の伴奏、続いてコラールのような複旋律がつけられる。中間部は「Lustig」(楽しげに)の指示があり、長調に転調し曲想が変わる。休符を含むモチーフを軽くはずむように弾くと感じがよく出るだろう。再現部ではまず左手にメロディー右手に複旋律、続いて厚い和音によって念をおすように最後の嘆きが終わる。
第10曲:楽しき農夫 / op.68-10 "Frohlicher Landmann"
さわやかで元気に。この曲集中最も有名なものの一つで、原題では「仕事を終えて帰る楽しげな農夫」とつけられていた。ドイツには「Feierabend」という言葉があり、直訳すれば「お祭りの夜」くらいの意味になるのだが、多くのドイツ人は毎日仕事が終わると「Feierabend!」と言いながらいそいそと家路についたり居酒屋に出かけたりする。この雰囲気がとらえられたらこの曲は十分ではないだろうか。
第11曲:シチリアーナ / op.68-11 "Sizilianisch"
茶目っけを持って。シチリアーナとは17~18世紀ごろのシチリア起源のダンスで、バッハの作品などで遅い舞曲または楽章としても用いられている。形式はダ・カーポを含めてロンド形式。いかにもイタリア風の物悲しい旋律だが冒頭の指示があるので、少し軽くしゃれた感じだろうか。中間部は2拍子に変わり十六分音符の速い動きにアクセントも加わり速い踊りに変わる。
第12曲:サンタクロース / op.68-12 "Knecht Ruprecht"
題名の「Knecht Ruprecht」はサンタクロースと訳されているが、正確にはドイツのサンタクロースである聖ニコラウスのおつきの「従者ルプレヒト」であるらしい。12月6日が聖ニコラウスの日である。聖ニコラウスはこっそりと暖炉から現われるのではなく街に堂々と現れ、良い子にはプレゼントを与え、悪い子には従者ルプレヒトが手に持った鞭でおしおきをするという。三部形式の第1部は騒々しく聖ニコラウス一行がやってくる様子だろうか。中間部はへ長調に変わり、ドイツのクリスマスの歌「あしたこどもたちは何をもらうのでしょう、あしたはクリスマスのおじいさんがやってきます」によく似た雰囲気で、細かい十六分音符によって高まるクリスマスへの期待を表現しているのだろう。
第13曲:愛する5月よ… / op.68-13 "Mai, lieber Mai"
速くなく。副題は「もうすぐおまえは来るのだね!」と付けられている。ドイツの冬は長く4月いっぱいまで寒く暗いのだが、5月になると突然新緑が目をふき始め、明るい太陽が輝く。そのせいだろうか、5月を待ちわびる気持ちが非常に強く、シューマンだけでなく多くのドイツ人が春への期待と喜びをこめて、5月をたたえる詩や曲をたくさん残している。ホ長調はそもそも喜びの調性である。冒頭右手のポルタートや6度の跳躍が雰囲気をよく表わしている。また、左手のモチーフは小鳥のさえずりだろうか。形式的には少々複雑に見えるが二部形式である。技術的にはこのあたりから急に難しくなっている。
第14曲:小さな練習曲 / op.68-14 "Kleine Studie"
静かに、そして非常に均等に弾くこと。形的にはバッハの平均律第1巻1番のプレリュードに似ている。強弱記号がほとんど書かれていないので、和声進行を正確にとらえることが重要である。あとは4拍目にあたるアルペジオの最高音が隠されたメロディーといえるだろう。一小節できれいに和音が作れるようによく耳で確かめながら打鍵することが大切である。
第15曲:春の歌 / op.68-15 "Fruhlingsgesang"
心をこめて弾くこと。再びホ長調で春への喜びの曲である。第13曲がこれから来る春への期待だったのに対して、こちらはすでに来た春の暖かさの中にゆったりとひたっている感じだろうか。付点のリズムは鋭くなりすぎず少しテヌート気味にすると、ドイツ物特有の温かみが出るだろう。非常に美しい旋律は歌詞をつければそのまま歌曲になりそうで、いかにも「春の歌」という題名にふさわしい曲である。
第16曲:はじめての損失 / op.68-16 "Erster Verlust"
速くなく(モデラート)。ドイツ物特有のアウフタクトによるため息のような下降型の2つのモチーフで成り立っている。一番はじめの音にはfpの指示があるが、すべての小節線直前にあるフレーズ頭の音を大切に弾くことで、「失う」感じがよく出るだろう。途中で一時的にハ長調への転調がみられ、最後は強い感情の露出であろうfとアクセントによる和音があるが、あくまで原型はため息のモチーフである。子供がはじめて喪失感を覚えるのは何によってだろうか。
第17曲:朝の散歩をする子供 / op.68-17 "Kleiner Morgenwanderer"
さわやかに力強く。朝起きたての新鮮な気持ちで、しかし気まぐれに歩調を変える子供の描写。符点と三連符、十六分音符それぞれのリズム感の違いを具体的に試してみると良いだろう。「力強く」という指示はあるが、軍隊の行進ではないので乱暴にならないように。あくまで「朝の散歩をする子供」である。
第18曲:刈入れ人の歌 / op.68-18 "Schnitterliedchen"
速すぎず。構成は複雑に見えるがAA'A B AA'コーダと考えられる。ドイツで刈入れというと小麦だと考えられる。筆者には八分音符によるレガートの旋律は表情を変えながら風に揺れる小麦畑で、農夫が自分の育てた作物を満足げにながめていて、最後のスタッカートモチーフによるコーダで刈り入れて行くように思える。小麦畑は対旋律によって違う方向からの風を同時にうけたり、ユニゾンでいっせいに一方向に揺れたり、また調性を変えて違うざわめきを奏でたりしている。
第19曲:小さなロマンス / op.68-19 "Kleine Romanze"
速くなく。ロマンスはドイツでは叙情的な歌曲や小規模な器楽曲を指す。二部形式でAは4小節×2、Bは6小節×2。自由な抒情詩として細かい楽譜の指示からどのような気持ちの変化を表現できるだろうか。
第20曲:田舎風の歌 / op.68-20 "Landlisches Lied"
ほどよいテンポで。地方小都市の吹奏楽団の演奏のような素朴な旋律と和声が耳に心地よい。冒頭八小節のテーマは再現するたびに少しずつ左手の形を変えていく。
第21曲:*** / op.68-21
ゆっくり気持ちをこめて弾くこと。題名のない三曲のうちの一曲で ***の印がついている。曲想も形式もとても自由なので、自分なりにどういう情景なのか想像して自由に表現してよい曲だと思う。
第22曲:輪唱歌 / op.68-22 "Rundgesang"
程よい速さで。とてもレガートに弾くこと。この曲はシューマンの自筆譜では少し違う形で、出版の際に繰り返し部分を「印刷する」と注記したものが「抹消する」と読み違えられたらしい。しかしシューマン自身がこの変更を認めている。メロディーの非常に美しい曲なので冒頭の指示どおりレガートで、弦楽四重奏においてそれぞれの奏者が独立したフレージングを形成するように演奏したい。
第23曲:騎手の曲 / op.68-23 "Reiterstuck"
短くはっきりと。十六分音符の動きは馬のひずめの音の模倣だろうか。このモチーフは「クライスレリアーナ 作品16」の第8曲とよく似ている。非常にはぎれよく、スラーが記入されているところ以外はノンレガート気味にすると軽さが出るだろう。再現部からは「だんだん弱く」の指示があるが、弱くなるほど緊張感とリズム感は大切にしたい。その後のコーダにはさらに「どんどん弱く」と書かれており、決然とした雰囲気のままで最後はPPで終わる。
第24曲:収穫の歌 / op.68-24 "Ernteliedchen"
楽しい表現で。収穫という言葉から季節はおそらく秋だろう。作物を取り入れながら、または取り入れた後農夫達が愉快に合唱している情景。同じ6/8拍子、イ長調ながら第22番「輪唱歌」のレガートによるなめらかなメロディーとは趣を変え、スラーはあるがアクセントを強調して四分音符にはずむような方向性をあたえると楽しげな雰囲気が出るだろう。中間部はスタッカートとここはなめらかなレガートの対比がおもしろい。
第25番:お芝居の余韻 / op.68-25 "Nachklange aus dem Theater"
多少興奮して。劇やオペラを見た後、子供がまだその興奮からさめずに熱くお話しているようである。出し物はおそらくドラマティックなものだっただろう。中間部ではf、ffによるファンファーレも見られる。このファンファーレとメロディーの組み合わせはいかにも典型的なオペラの序曲を連想させる。十六分音符のスタッカートを軽くしかし凝縮された音色で弾けると興奮した雰囲気がよく出るだろう。
第26曲:*** / op.68-26
第27曲:カノン風の歌 / op.68-27 "Canonisches Liedchen"
第28曲:思い出 / op.68-28 "Erinnerung"
第29曲:異国の人 / op.68-29 "Fremder Mann"
第30曲:*** / op.68-30
第31曲:戦いの歌 / op.68-31 "Kriegslied"
第32曲:シェエラザード / op.68-32 "Sheherazade"
第33曲:ぶどう狩の時-喜びの時 / op.68-33 "Weinlesezeit - Frohliche Zeit"
第34曲:テーマ / op.68-34 "Thema"
第35曲:ミニョン / op.68-35 "Mignon"
第36曲:イタリア人の船乗りの歌 / op.68-36 "Lied italienischer Marinari"
第37曲:水夫の歌 / op.68-37 "Matrosenlied"
第38曲:冬の時 その1 / op.68-38 "Winterzeit I"
第39曲:冬の時 その2 / op.68-39 "Winterzeit II"
第40曲:小さなフーガ / op.68-40 "Kleine Fuge"
第41曲:北欧の歌「ガーデへの挨拶」 / op.68-41 "Nordisches Lied 'Gruss an G'"
第42曲:装飾的コラール / op.68-42 "Figurierter Choral"
第43曲:大みそかの歌 / op.68-43 "Sylvesterlied"
第44曲:かくれているかっこう / op.68-44 "Kuckuck im Versteck"
第45曲:ヴェネツィアの入江 / op.68-45 "Lagune in Venedig"
第46曲:鬼ごっこ / op.68-46 "Haschemann"
第47曲:小さなワルツ / op.68-47 "Kleiner Walzer"
第48曲:ごく小さい子供のために / op.68-48 "Fur ganz Kleine"
第49曲:お人形の子守歌 / op.68-49 "Puppenschlafliedchen"
第50曲:左手も見せましょう / op.68-50 "Linke Hand soll sich auch zeigen"
第51曲:ゴンドラにて(op.68の20の主題) / op.68-51 "Auf der Gondel"
第52曲:*** / op.68-52
第53曲:CM.v.ウェーバーの酒飲みの歌 / op.68-53 "Ein Trinklied von C.M.von Weber"
第54曲:変ホ長調のピアノ曲 / op.68-54 "Klavierstuck in E flat"
楽章等 (54)
五月、愛する五月よ―もうすぐお前は再びやってくる Op.68-13
調:ホ長調
総演奏時間:2分40秒
ステップレベル:応用7
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