バッハ :3つのメヌエット BWV 841-843 ト長調
Bach, Johann Sebastian:3 Menuette G-Dur BWV 841-843
執筆者 : 朝山 奈津子 (374文字)
《ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのための音楽帳》に含まれる。3つのメヌエットはG-Durとg-MollすなわちG調に統一されているが、とりわメヌエット III は両手の音域が異常なまでに低いことから、改訂時に移調した可能性が強い。
最初の2つは分散和音の八分音符の動機などに関連性がみられる。また、それぞれの手が担う動機も2曲間で交換されている。なお、メヌエットIは『アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳』最初の巻(1722ころ作成、ほとんどが散逸)にも収載された。
メヌエットIIIは動機もテクスチュアも先の2曲とは異なり、演奏の難易度も上がっている。メヌエット本来の軽快な三拍子は転がるような動機の連なりの中に隠されてしまい、カンタービレな指向が強い。朗々とした語りの旋律は、円熟期にさしかかったバッハの響きというにふさわしい作品である。
第1番 BWV 841
調:ト長調 総演奏時間:1分50秒
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楽譜2
編曲0
第2番 BWV 842
調:ト短調 総演奏時間:1分20秒
楽譜0
第3番 BWV 843
調:ト長調 総演奏時間:2分30秒