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矢代 秋雄 1929-1976 Yashiro, Akio

  • 解説:仲辻 真帆 (1162文字)

  • 更新日:2018年4月24日
  • フランスで緻密な作曲書法を修得し、完成度の高い作品をのこした作曲家こそ、矢代秋雄で ある。

    1929(昭和4)年9月10日、東京にて生まれる。父の幸雄は著名な美術評論家である。母の文は、田中規矩士からピアノの指導を受けた。 矢代秋雄は、5歳の頃よりピアノを学び始めている。8歳より作曲を始め、10歳をむかえた1939年から諸井三郎に師事し、4年後には橋本國彦からも作曲を教わるようになった。

    太平洋戦争中の1945年、東京音楽学校(現在の東京藝術大学音楽学部)に入学する。同校では、 新任の池内友次郎や伊福部昭から作曲を学び、 川上きよ、豊増昇、L. クロイツァーからピアノの指導を受けた。1940年代後半にはピアノ曲を次々と作曲し、《ピアノのためのソナチネ》 や《24のプレリュード》 、 《ピアノのためのノクチュルヌ》などを発表。《ピアノ三重奏曲》 を仕上げて1949年に東京音楽学校の本科を卒業し、研究科へ進学する。1950年前後の作品に《ヴィオラとピアノのためのソナタ》 、《交響的作品》 、《ヴァイオリンとピアノのための3つの小品》などがあり、舞台音楽《吉田御殿》も手がけた。

    1951年よりフランス政府給費留学生として パリ音楽院に留学し、T. オーバンやO. メシアンから作曲法や管弦楽法を学ぶ。メチエを探究 した留学時代の集大成として作曲した《弦楽四重奏曲》は、H. バローやF. シュミットに認められ、1956年にパレナン弦楽四重奏団により初演、フランス国営放送(RTF)から放送された。

    1956年に帰国。《弦楽四重奏曲》が日本で初演され、毎日音楽賞を受賞した。1958年には 代表作品の一つである《交響曲》が日本初演される。1961年、《チェロ協奏曲》により尾高賞、 1968年、《ピアノ協奏曲》により尾高賞および芸術祭奨励賞を受賞。『法隆寺』、『古代の美』 といった記録映画の音楽や、『黒蜥蜴』、『トスカ』 など三島由紀夫による戯曲の音楽、第11回札幌オリンピック委嘱作品《白銀の祭典》などを作曲した他、NHKテレビ『みんなのうた』への制作協力や第30回みえ国体の音楽監督としても活動した。

    1974年には東京藝術大学音楽学部の教授に就任し、池辺晋一郎をはじめとする作曲家たちの育成にあたった。1976年4月9日、46歳で急逝。一周忌には遺稿集『オルフェオの死』が深夜叢書社より出版され、翌年には、音楽之友社より全集が刊行された。小林仁との共著に 『バッハ平均律の研究』 (ムジカノーヴァ、1981年) などもある。

    矢代秋雄は、演奏家と作曲家の両面を自身の中に内在させ、それらが一体化した音楽的人格を持っていた。作品数は多くないが、端然たる矢代の音楽は、磨き抜かれたエクリチュールに裏打ちされている。

    執筆者: 仲辻 真帆
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    解説 : 須藤 英子 (333文字)

    更新日:2007年7月1日
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    About composer : 仲辻 真帆 (3461文字)

    更新日:2018年4月24日
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    作品(15)

    ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)

    協奏曲 (2)

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    ピアノ独奏曲 (5)

    ソナタ (1)

    ソナチネ (1)

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    子供のための作品 (4)

    おすまし おすまし

    作曲年:1963 

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    いたずら いたずら

    作曲年:1963 

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    前奏曲 (1)

    ★ 種々の作品 ★ (5)

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    夢の舟 夢の舟

    作曲年:1960 

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    ピアノ合奏曲 (1)

    組曲 (1)