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ハイドン :ソナタ 第60番 ハ長調 Hob.XVI:50 op.79

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.60 C-Dur Hob.XVI:50 op.79

作品概要

楽曲ID:2526
作曲年:1794年 
出版年:1801年 
初出版社:Caulfield
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:19分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:第60番は「ウィーン原典版」の番号

解説 (1)

執筆者 : 齊藤 紀子 (552文字)

更新日:2007年8月1日
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1794-1795年、イギリスを訪れた際の作曲であることから「イギリス・ソナタ」と呼ばれるHob. 50-52の3曲のソナタの第1曲目。全3楽章から成る。ハイドンのピアノ・ソナタとしては、比較的規模が大きいもの。

第1楽章のハ長調はアレグロの4分の4拍子。冒頭の6小節間、左手は主音のみを奏するが、主題は活発な印象。第2主題(第34小節~)への移行部では、左手で奏する第1主題に右手の音階的な動きが伴う。展開部(第54小節~)では、この形が随所に見られる。フェルマータを経て続く再現部(第108小節以後)では、第1主題に手を加えられているが、その旋律線は明確に示される。この楽章は、ハイドンによる「オープン・ペダル」の指示で知られている。

第2楽章のアダージョは4分の3拍子。ヘ長調による。3部形式で書かれており、楽章全体を通して装飾的な音に満たされた気品溢れる性格を持つ。中間部(第24小節~)はハ短調で開始する。そして、第3部(第34小節~)では、第1部の変奏で、更に細かい音価による装飾的な音の動きがみられる。

第3楽章のアレグロ・モルトは4分の3拍子で、第1楽章と同じハ長調による。変奏曲とロンド形式を合わせたような形だが、冒頭の主題は多様な形に展開されており、特定の形式にあてはめて考えるのが難しい。

執筆者: 齊藤 紀子

楽章等 (3)

第1楽章

総演奏時間:11分30秒  コンペ課題曲:F級級 ステップレベル:発展1,発展2,発展3,発展4,発展5,展開1,展開2,展開3

第2楽章

総演奏時間:5分30秒  ステップレベル:発展5,展開1,展開2,展開3

第3楽章

総演奏時間:2分00秒  ステップレベル:発展4,発展5,展開1,展開2,展開3

参考動画&オーディション入選(2件)

前田 日佳里(入選)
室谷菜々実:第8回(2023年度)ソナタコンクール入賞者動画