シューマン, クララ : 3つの前奏曲とフーガ Op.16
Schumann, Clara : 3 Praludien und Fugen Op.16
作品概要
作曲年:1845年
出版年:1846年
初出版社:Breitkopf und Härtel
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:11分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部
(583 文字)
更新日:2010年1月1日
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執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (583 文字)
プレリュードとフーガと言えば、バッハやブクステフーデなどバロック時代の作曲家をすぐに思い浮かべるのではないだろうか。しかし、メンデルスゾーンやレーガーなど19世紀の作曲家にも多くが書かれていて、その中の1人としてクララも忘れてはいけない存在だ。1845年1月、ローベルトは2人が交代に付けていた家庭日誌に、2人が対位法とフーガの研究を精力的に進めている、と記した。彼らは、ケルビーニの「対位法とフーガの研究」を教科書としていたようだ。前年秋のローベルトの病気の後であり、音楽からは遠ざかっているようにとの医者の忠告を無視してのことだったが、しばしローベルトはフーガに夢中になった。2人の研究の成果は、ローベルトは作品56、60、70に、そしてクララはバッハの《平均律》第2巻の主題に基づく3曲のフーガ、ローベルトの主題による3曲のフーガに表れている。ローベルトは、クララが書いた自らの主題による3曲のフーガを出版し、クララの誕生日に彼女を驚かせようと、内緒でブライトコップフ・ウント・ヘルテルと交渉を行った。自筆譜は、古い音部記号による4段譜で書かれており、回顧的性格を強めている。これらはシューマンのテーマによっているが、もちろんバッハの対位法が重要なモデルとなっている。この作品が、ユーリエの生まれる前の週に書かれたという恐るべき事実は、彼女の勤勉さの証だろう。
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