作品概要
解説 (1)
執筆者 : 齊藤 紀子
(804 文字)
更新日:2007年11月1日
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執筆者 : 齊藤 紀子 (804 文字)
グリーグの作品においてのみならず、古今のピアノ協奏曲の中でも重要な位置を占める「名曲」。親友のエドムント・ノイペルトに捧げられており、完成の翌年、ノイペルトによって初演された。
フランツ・リストが本作品を初見で弾いて絶賛したというエピソードが伝わっており、今日一般的に使用される版は、このときのリストのアドヴァイスを反映したものとされている。また、シューマンのイ短調協奏曲との類似もよく指摘される。レコード商品としては、この2曲が組み合わされることが多い。
第1楽章は、イ短調のアレグロ・モルト・モデラート。4分の4拍子で書かれている。ティンパニのトレモロで開始し、そのすぐ後にピアノが、オクターヴによるパッセージを繰り広げる。このパッセージからして、既にノルウェーの情緒をうかがわせている。そこに続く第1テーマは、オーケストラの軽快なメロディーと歌唱声に溢れたメロディーから構成されている。そして、それに対比を成す第2テーマは、チェロが提示する。
第2楽章は、第1楽章の主調からみて長3度にあたる調の異名同音の変ニ長調で書かれている。アダージョのこの楽章は、8分の3拍子で、3部リート形式の形をとっている。弱音器を付けた弦楽器がノルウェーの情緒溢れるメロディーを歌い始う。中間部の繊細な音楽を経て、再現部では、ピアノが前面に出て歌いあげる。アタッカで次の楽章へと続く。
第3楽章は、アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート。第1楽章と同じイ短調で書かれ、4分の2拍子の自由なロンド・ソナタ形式の形をとっている。マーチによる導入の後、ピアノのカデンツァで開始する。ノルウェー舞曲を思わせる第1テーマは、ピアノが提示する。そして、中間部では、フルートがとりわけ叙情性に溢れた牧歌的なメロディーを歌いあげる。その後、一度クァジ・プレストにテンポを急迫させてから、アンダンテ・マエストーソとなり、堂々とした終曲に至る。
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