close
ホーム > スクリャービン > ワルツ ヘ短調

スクリャービン : ワルツ ヘ短調 Op.1

Scriabin, Alexander : Waltz f-moll Op.1

作品概要

楽曲ID:2548
作曲年:1885年 
出版年:1892年
初出版社:Jurgenson
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:3分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (2)

執筆者 : 山本 奈央 (315 文字)

更新日:2023年7月10日
[開く]

1885年、スクリャービンが13歳の時に作曲した作品である。この作品は、1885年にセルゲイ・タネーエフに作曲を師事し、《夜想曲》WoO 3なども作曲していた時期に作曲されたもので、1892年、スクリャービンがモスクワ音楽院を卒業し、間も無くユルゲンソン社から出版されたものであった。その後、ミトロファン・ベリャーエフから援助などを受けるなど、出版社も移行されるが、1913年に、再び《ピアノ・ソナタ第8番》作品66などがユルゲンソン社より出版されるようになった。三部形式からなるこの作品は、ピアニスティックなメロディーからの重音のパッセージや、房城和音の連打、オクターブでの3拍子のリズムが展開され、最後はへ長調にて終止される。

執筆者: 山本 奈央

演奏のヒント : 山本 奈央 (321 文字)

更新日:2023年7月10日
[開く]

【演奏のヒント】

この作品は3拍子のワルツのリズムが一定で流れますが、難しいのは左右に現れる重音です。

第13小節目の四度と五度が交互に現れる重音、ここでは二、四と五、一の指番号を筆者は春秋社版「スクリャービン全集第7巻」を手本に使用しますが、バランスが取りづらいのでメロディーが同じ音の大きさが不均一に聞こえないように気をつけてください。第69小節目からは左手に重音が加わりますが、ここはメロディーではなく、伴奏部として扱われています。第77小節目には、左手の六度と四度の重音の下行形が現れますが、これは伴奏というより、右手のメロディーと絡ませることでポリフォニックに表現しているように思います。またこの左手も高音部を意識して演奏してください。

執筆者: 山本 奈央
現在視聴できる動画はありません。  

楽譜

楽譜一覧 (0)

現在楽譜は登録されておりません。