リスト :「ノルマ」の回想(ベッリーニ) S.394 R.133
Liszt, Franz:Réminiscences de "Norma" (d'après Bellini) S.394 R.133
解説 : 三浦 実 (374文字)
リスト は、同時代のヴァイオリニスト、パガニーニと並び、19世紀最大のヴィルトゥオーソ(名人芸的演奏家)だった。したがって、彼の作品の中には自らの、ずばぬけた演奏技巧を披露するために書かれた曲も数多く残されている。
また、リストの創作活動の中で他の作曲家と一線を画すものとして、オペラのパラフレーズ、という分野があげられる。当時流行していたオペラの主題を用いた華々しいショー的要素の強いもので、こうした作品は19世紀の聴衆の熱狂的な人気を得ていた。この「ノルマの回想」は、そうした彼のオペラ・パラフレーズの頂点をなすもので、演奏技巧の上でも、リストの数ある難曲の中でも特に困難を極める作品として知られている。
往年のイタリアの大ピアニスト、F. ブゾーニは、この曲を評して「これを聴いて感動しないようでは、まだリストを極めたとは言えない」と語っている。
「ノルマ」の回想(ベッリーニ)-第9回福田靖子賞選考会(福田靖子賞第1位)
「ノルマ」の回想(ベッリーニ)
「ノルマ」の回想(ベッリーニ)/Réminiscences de "Norma" (d'après Bellini)
「ノルマ」の回想(ベッリーニ)S.394