6. 悲しい物語 形式はABAです。 A 1-8小節間 B 9-16小節間 A 17-24小節間 Coda 25-34小節間 になります。 フレーズは2小節単位になります。冒頭の表示記号にあるように、Cantabileでたっぷりと歌うように弾きます。8小節目は句点になる部分です。ここまでは取り立ててドラマティックな部分ではありませんので、淡々と、テンポを揺らすことも遅らすことも無く演奏します。 Bセクションからは、ドラマが起こります。9-10小節間の和音と、11-12小節間の和音を比べたとき、11小節目のGesを悲痛に感じながら表現豊かに演奏します。13-16小節間、とても表現を強く、悲痛な様子を表現します。そのとき、右手メロディーラインに書かれてあるテヌートマーキングに注目してください。たっぷりと時間を取っても良い場所と判断します。この4小節間、恐らく15小節目がターゲットになりますのでそこに向かっていき、16で音量を下げます。 17-24小節間、再び冷静なお話に戻ります。 25小節から、ダイナミックマーキングはフォルテになります。この曲の最も音量の上がる、ドラマティックでスケールの大きい部分です。29小節目に出てくる dim マーキングまでフォルテで重々しく演奏すると良いでしょう。 最後のピカルディーサード(短調が長調の和音で終わる終わり方)、は綺麗な音質で柔らかく弾きます。