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メシアン :カンテヨジャヤー

Messiaen, Olivier:Cantéyodjayâ

作品概要

楽曲ID:3007
作曲年:1948年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:性格小品
総演奏時間:13分00秒
著作権:保護期間中

解説 (1)

成立背景 : 平野 貴俊 (647文字)

更新日:2018年3月12日
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1940年代前半に2つの大規模なピアノ曲集《アーメンの幻影》(1943)と《幼な子イエスにそそぐ20のまなざし》(1943)を作曲したメシアンは、1940年代後半に歌曲集《ハラウィ》(1945、ソプラノとピアノ)、《トゥランガリーラ交響曲》、合唱曲《5つのルシャン》(1948、混声合唱)を発表し、「愛死 Liebestod」をテーマとする壮大なサイクル(「トリスタン三部作」)を完成させた。続いてメシアンが着手したのは、持続、音高、アタック、強度という音楽の諸要素(パラメーター)を、列=セリーの操作によって統御するという一種の実験である。この作曲法は、1950年代にブーレーズによってトータル・セリアリズムとして応用・体系化され、ドイツのダルムシュタットで開かれていた現代音楽講習会に参加した面々を中心として、当時の若手作曲家に大きな影響を与えた。  1949年6月、ダルムシュタットで〈音価と強度のモード〉を構想したメシアンは、同年7月から8月半ばにかけて、作曲の講座を行っていたアメリカのタングルウッドで《カンテヨジャヤー》を作曲した。タングルウッドでは続けて〈リズム的ネウマ〉も作曲され、〈音価と強度のモード〉と〈リズム的ネウマ〉は《4つのリズム・エテュード》(1949~1950)の一部となった。  《カンテヨジャヤー》は1953年ユニヴァーサル社から出版され、1954年2月23日パリのマリニー小劇場で行われたドメーヌ・ミュジカルの演奏会で、イヴォンヌ・ロリオによって初演された。

執筆者: 平野 貴俊
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