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メシアン :幼子イエスに注ぐ20のまなざし

Messiaen, Olivier:Vingt regards sur l'enfant Jésus

作品概要

楽曲ID:247
作曲年:1944年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2時間12分00秒
著作権:保護期間中

解説 (2)

総説 : 平野 貴俊 (782文字)

更新日:2014年1月20日
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独奏ピアノのための曲集《幼な子イエスにそそぐ20のまなざし》(1944)は、テーマおよび規模の大きさという点で、《鳥のカタログ》(1956-1958)と並んでメシアンの最も重要なピアノ作品である。メシアンはこの曲の創作を通して独自の音楽語法を体系化し、それを組織的・全面的に動員することによってキリストの神性を象徴的に表現しようと試みた。1941年にパリ音楽院和声クラス教授に就いたメシアンは、傑出した音楽能力をそなえたピアニスト、イヴォンヌ・ロリオと出会う。このころメシアンの関心は、信仰をテーマとする音楽を、教会ではなく演奏会に持ちこむことにあった。《アーメンの幻影》(1943、2台ピアノ)と《神の臨在のための3つの小典礼曲》(1943-1944、ピアノ、オンド・マルトノ、女声合唱、管楽器を含まないオーケストラ)では、神に関連する主題を作品のなかで循環的に用いたり、神への愛を歌い上げる歌詞を合唱に委ねたりしている。本曲集もこの延長線上に属しており、メシアンはイエスの降誕をめぐるさまざまな「まなざし regard」に着目し、それぞれに独立した音楽を付して全20曲からなる巨大なサイクルを完成させた。メシアンによれば、「まなざし」という語はドン・コルンバ・マルミオン(1858-1923) の著作『神秘のなかのキリスト』と、この曲集の成立にかかわったモーリス・トエスカ(1904-1998) のアイディアに由来するという。

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1) アイルランド出身の修道士。カトリックに関する著作はヨーロッパで広く読まれた。2000年にヨハネ・パウロ2世により列福された。

2) フランスの作家。第2次世界大戦でドイツ軍がフランスを占領していた時期(メシアンが《まなざし》を作曲したのはその末期である)、パリ警視庁で対独協力的な活動を行っていたと伝えられる。

執筆者: 平野 貴俊

成立背景 : 平野 貴俊 (1460文字)

更新日:2014年1月20日
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楽章等 (20)

父なる神のまなざし

総演奏時間:8分00秒 

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編曲0

星のまなざし

総演奏時間:3分00秒 

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交換(神と人との成り代わり)

総演奏時間:3分30秒 

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聖母のまなざし

総演奏時間:5分30秒 

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御子に注ぐ御子のまなざし

総演奏時間:8分00秒 

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十字架のまなざし

総演奏時間:4分30秒 

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高きところのまなざし

総演奏時間:2分30秒 

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時のまなざし

総演奏時間:2分30秒 

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喜びの聖霊のまなざし

総演奏時間:9分00秒 

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聖母の初聖体拝領

総演奏時間:7分30秒 

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全能の御言葉

総演奏時間:2分30秒 

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ノエル

総演奏時間:4分30秒 

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天使たちのまなざし

総演奏時間:5分00秒 

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幼子イエスの口づけ

総演奏時間:14分00秒 

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沈黙のまなざし

総演奏時間:5分30秒 

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恐るべき終油の秘蹟のまなざし

総演奏時間:7分00秒 

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われは眠る、されど心は目覚め

総演奏時間:11分00秒 

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愛の教会のまなざし

総演奏時間:14分30秒 

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