作品概要
作曲年:1927年
出版年:1927年
初出版社:Triton
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:14分00秒
著作権:保護期間中
解説 (1)
総説 : 木暮 有紀子
(695 文字)
更新日:2014年1月20日
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総説 : 木暮 有紀子 (695 文字)
1925年に音楽院を卒業したショスタコーヴィチは、より前衛的な音楽語法を用いて野心的な作曲を行っていく。1926年には《ピアノソナタ第1番》op.12、1927年には《弦楽8重奏のための2つの小品》op. 11、《アフォリズム》op. 13、交響曲2番《十月革命に捧ぐ》op.14を発表し、1928年発表のオペラ《鼻》においてその頂点を迎えた。この頃レニングラードではソビエトの先輩作曲家や西側の作曲家の作品が次々に演奏されており、それらの作品を聴き、ベルクやプロコフィエフ等と会見したことも彼の創作を後押しした。《鼻》においては、ベルクの《ヴォツェク》やプロコフィエフの《三つのオレンジへの恋》の影響も指摘されている。
《アフォリズム》は、1927年2月25日から作曲され、同年の4月7日に完成した。(同時期に、交響曲第2番の作曲にも着手していた。)ショスタコーヴィチにショパン・コンクールへの挑戦を勧めたボレスラフ・ヤヴォールスキー(音楽理論家であり、ピアニスト)に献呈され、《アフォリズム》(「格言」という意味)というタイトルは彼によって提案された。
10の作品はどれも大胆な響きと異なる素材を持った1〜2分程度の短い楽曲である。咳き込むような〈セレナーデ〉、子供騙しのような〈エチュード〉といったように、タイトルに対して我々の予想に反する楽想が与えられている楽曲がある一方で、3声のフーガから成る〈カノン〉や〈子守唄〉といった規定の概念に沿った楽曲が存在することも意表をつく。この作品は、伝統的西洋音楽の作法への、ショスタコーヴィチなりの皮肉のこもった「格言」であるとも捉えうるだろう。
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(株)全音楽譜出版社

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