作品概要
楽曲ID:2577
作曲年:1903年
出版年:1904年
初出版社:Belaïev
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:性格小品
総演奏時間:5分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
作曲年:1903年
出版年:1904年
初出版社:Belaïev
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:性格小品
総演奏時間:5分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
解説 (1)
執筆者 : 齊藤 紀子
(510 文字)
更新日:2008年5月1日
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執筆者 : 齊藤 紀子 (510 文字)
更新日:2008年5月1日
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スクリャービンが初めて《詩曲》と名づけた作品。1903年、31歳の時にモスクワで書かれた。これは、ちょうど初期から中期への移行を遂げる節目の時期にあたり、前年(1902年)には、モスクワ音楽院でのピアノの教授を辞職し、作曲への専念を決意している。実際に、この作品の他にもこの年には多くの詩曲が作曲されている。
第1曲目は「アンダンテ・カンタービレ」と指示された8分の9拍子の曲。ソプラノとテノールにあたる声部が二重唱を繰り広げる部分と、両手でポリ・リズムによる分散和音を弾く部分とが交互に示される。形式としては、「ABA’B’」の2部構成となっている。全体を属9の和音の響きが支配しているが、スクリャービン後期の最たる特徴ともいえる「神秘和音」が早くもその姿を見せている。なお、前半の「B」にあたる部分は4分の3拍子に変化するが、後半の「B’」は8分の9拍子のまま書かれている。
第2曲目は「アレグロ・コン・エレガンツァ コン・フィドゥーチャ(自信を持って)」と指示された4分の4拍子の曲。属7の和音や属9の和音が多様に変化された形で響く。3部形式で書かれたこの曲は、第1曲目とは打って変わり、和音の連打による力強さを持つ。
執筆者:
齊藤 紀子