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ドビュッシー :白と黒で

Debussy, Claude Achille:En blanc et noir

作品概要

楽曲ID:1440
作曲年:1915年 
出版年:1915年 
楽器編成:ピアノ合奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:15分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (657文字)

更新日:2010年1月1日
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「この〈白と黒で〉について、あまり考え過ぎないで下さい……この作品は、単に、ピアノの響きから、その色彩と感覚を引き出したものにすぎないのです。もしあなたが賛成してくれるのなら、それはベラスケスの〈灰色〉のようなものだと申しておきましょう」。これはドビュッシーが友人に宛てた一節である。1914年の第一次世界大戦勃発により強い印象を受けた彼が、一年余りの沈黙を経て、音楽的な思考の再発見と自ら述べるほどの、激しい作曲衝動の内から生み出したのがこの作品である。そのような背景からか、ドビュッシーのフランスに対する愛国心が独自の手法を通して音になったと言えよう。3つの小品から成っているが、それぞれの冒頭に詩の一節が書き込まれている。

第一曲 興奮して

グノーの〈ロメオとジュリエット〉からの一節を引用、「その処にとどまり、踊りを踊らないものは、その不快な気持ちを、低い声でつぶやく」。

舞曲風の華やかな雰囲気が全体が支配している。

第二曲 ゆるやかに暗く

フランソワ・ヴィヨン〈フランスの敵に対してうたえるバラード〉からの引用、「公子よ、エオルスの奴隷となるか、グラウクスの支配する森で、さなくば、平和と希望の主となるか、フランス王国に、悪しき法をもたらすのは、その徳を持つに値しない」。

悲劇的で陰鬱な情緒の表現された曲。

第三曲 スケルツァンド

シャルル・ドルレアンの詩の一節、「冬よ、汝は不快な奴輩にすぎない」。

知的で極めて洗練された、独特のユーモアを交えたスケルツォである。メラーズはこれを「悲しみに溢れた生気」と評している。

楽章等 (3)

興奮して

総演奏時間:4分00秒 

解説0

編曲0

ゆるやかに暗く

総演奏時間:6分30秒 

解説0

編曲0

スケルツァンド

総演奏時間:4分30秒 

解説0

編曲0

楽譜

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