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モシュコフスキ :20の小練習曲 Op.91

Moszkowski, Moritz:20 Petites Etudes / 20 Petites études Op.91

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲

解説 (1)

執筆者 : 稲田 小絵子 (2307文字)

更新日:2008年12月1日
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モシュコフスキの練習曲といえば15曲から成る練習曲作品72が知られているが、こちらはそれよりも前段階の練習に役立つ曲集である。教材として利用する際の目安は、チェルニー30番や40番のレベルであろう。

この練習曲では、「速く弾くこと」に対する指の技巧訓練だけでなく、レガートとノン・レガート、カンタービレ、レジェーロなどの表現的な指示に従い、音楽的な演奏法を学ぶことができる。和音や調による音色の変化を活かせばさらに表情豊かな演奏が可能になるだろう。また、多声における旋律の弾き分けも要求されている。

なお、この曲集は10曲ずつの2部構成になっている。前半は主になめらかなレガートを、後半はノン・レガートやレジェーロを取り入れた多様な奏法を学ぶことができる。

第1番:ト長調/G-dur、4/4拍子、コン・モート

左右共に重音を分散させた細かな動き。基本的な指の独立のための練習であると同時に、音階の上下行によるデュナーミクの感覚を養う。

第2番:ハ長調/C-dur、4/4拍子、ヴィヴァーチェ

力強く細かな音を奏する右手の練習。中間部では多声的な弾き分けが要求される。

第3番:ハ長調/C-dur、4/4拍子、ヴィヴァーチェ

第2番と逆に、今度は左手の強奏

第4番:ヘ長調/F-dur、2/4拍子、アレグロ

左右それぞれ2度の動きをもっており、各指におけるトリルの練習になる。これまでの曲では比較的単純な和声がついていたが、この曲では中間部の和声が変化に富んでいるので、音色の違いに気をつけたい。また、片手で複数の声部を弾き分ける練習も兼ねている。

第5番:変ロ長調/B-dur、4/4拍子、テンポ・アニマート

主に左手の練習。また、右手は1拍ごとに和音が変化するので、ばらつかないように縦を揃えながら、和声感を学ぶことができる

第6番:変ホ長調/Es-dur、12/8拍子、アレグロ・マ・ノン・トロッポ

3度または6度の音程を保った左右の平行した動きから成る。縦をそろえて2音のバランスを保つことはもちろん、音階的な上下行によるデュナーミクも忘れてはならない。

第7番:ト長調/G-dur、4/4拍子、アレグロ・ブリランテ

右手の音階および分散和音の練習。中間部では左手伴奏がスタッカートとレガートを引き分けることによって、表現の変化をみせる。また、2,4拍目のアクセントが一層スケルツァンドな効果をあげる。左手は和音や音階、レガートやスタッカートといった多彩な奏法を要求される。

第8番:ロ短調/h-moll、4/4拍子、モデラート

3声体の曲。内声は左右の手が交互に受けもつため、旋律がなめらかになるよう、よく聴き、なおかつマリンコニア(メランコリック)な情緒も忘れずに。

第9番:ト長調/G-dur、12/8拍子、コモド

3度の練習。12/8のリズムでテンポよく奏し、両手の縦の線をしっかり揃える。また、和音によって作られる旋律をレガートで奏するよう指示されている。

第10番:ト短調/g-moll、4/4拍子、アンダンテ・コン・モート

第1部最後は第8番と同じ3声体の曲。だが内声がより細かくなり、存在感を増している。カンタービレな横の流れと縦の和音が織り成すクライマックスの1曲である。

第11番:ハ長調/C-dur、4/4拍子、アレグロ・マ・ノン・トロッポ

第2部に入り、初めてノン・レガートの指示が現れる。ピアノのノン・レガートとフォルテのレガートとの対比が特徴的。また、音の上下行だけでなく全体を見通したデュナーミクが要求される。

第12番:ハ長調/C-dur、4/4拍子、ヴェローチェ

右手のレジェーロの練習。ハ長調であるにもかかわらず属音で始まり、最後の8小節になるまで主音に落ち着かない。不安定な風のような曲である。

第13番、ヘ短調/f-moll、3/4拍子、コン・モート・マ・ノン・トロッポ

スタッカートの和音をばらつかないように掴む練習。スラーを意識して短く切りすぎないように、そして和音の一番上の音による旋律が流れるように注意する。

第14番、ハ長調/C-dur、6/8拍子、アニマート・エ・レジェーロ

6/8拍子のリズムによる軽やかな演奏を求められる。左手の粒をそろえると同時に右手のタイミングもずれないように拍節感を大切にする。

第15番:変ホ長調/Es-dur、4/4拍子、アレグロ・ノン・トロッポ・マ・モルト・エネルジーコ

力強いアルペジオの練習。主に右手が受けもつが、途中には左手との掛け合いが挿入され、その拍頭は1本の旋律となる。

第16番:ト短調/g-moll、12/8拍子、アレグロ・エネルジーコ

両手のユニゾンによるアルペジオ。音型的な変化が乏しい一方で、クレシェンド-ディミヌエンドの指示が頻繁で、フォルテとピアノの弾き分けが要求される。

第17番:変ホ長調/Es-dur、3/4拍子、モデラート・エ・カンタービレ

カンタービレな右手の旋律を邪魔しないでなめらかに弾く左手のアルペジオ練習。

第18番:イ短調/a-moll、2/4拍子、ヴィーヴォ

重音を分散回転させた音型から成る。3,4,6度の音程をすばやくつかむと同時に、半拍ごとに変化する和音を感じる練習。

第19番:ホ長調/E-dur、4/4拍子、プレスト

主に3度や6度を使った音型の連続。黒鍵を頻繁に使用する細かな指の運びを練習する。プレストの速度で軽やかさが要求される。

第20番:変ト長調/Ges-dur、2/2拍子、アレグロ・モデラート

最後の曲は3度の重音の連続を練習する。フラット6つの調で黒鍵多用のため、縦の音のバランスと旋律線の流れをコントロールするのが難しい曲である。

執筆者: 稲田 小絵子

楽章等 (20)

第1番 Op.91-1

調:ト長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第2番 Op.91-2

調:ハ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第3番 Op.91-3

調:ハ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第4番 Op.91-4

調:ヘ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第5番 Op.91-5

調:変ロ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第6番 Op.91-6

調:変ホ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第7番 Op.91-7

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第8番 Op.91-8

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第9番 Op.91-9

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第10番 Op.91-10

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第11番 Op.91-11

調:ハ長調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第12番 Op.91-12

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第13番 Op.91-13

調:ヘ短調  Toka ステップレベル:応用7,発展1,発展2,発展3,発展4

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第14番 Op.91-14

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第16番 Op.91-16

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第17番 Op.91-17

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第18番 Op.91-18

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第20番 Op.91-20

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