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モシュコフスキ : 20の小練習曲 第13番 Op.91-13 ヘ短調

Moszkowski, Moritz : 20 Petites Etudes / 20 Petites études Con moto, ma non troppo f-moll Op.91-13

作品概要

楽曲ID:38161
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:2分10秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用7 発展1 発展2 発展3 発展4

楽譜情報:3件

解説 (2)

解説 : 稲田 小絵子 (72 文字)

更新日:2020年2月9日
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スタッカートの和音をばらつかないように掴む練習。スラーを意識して短く切りすぎないように、そして和音の一番上の音による旋律が流れるように注意する。

執筆者: 稲田 小絵子

演奏のヒント : 大井 和郎 (1102 文字)

更新日:2023年5月15日
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このエチュードは2重唱と考えて下さって良いと思います。このエチュードは何カ所か、同じ事を繰り返す箇所があります。そのようなとき、その箇所を全く同じように弾かずに、変化を付けるようにします。この、全体を2重唱と考えること、そして、同じ箇所に変化を付けること がこのエチュードの演奏のヒントになります。

一応 A B A を書いておきます。

A 1~16小節間

B 17~40小節間

A 41~64小節間

最初のAセクション(1~16小節間)は、1~8小節間と9~16小節間の2つに分かれます。

1~8小節間では、1~2小節間で1つ、3~4小節間で1つ、5~8小節間で1つ、の全部で3つのセクションと考えます。この場合、1~2小節間よりも、3~4小節間のほうのテンションを高くし、5~8小節間の6小節目が最もテンションの高くなる箇所で、そこから徐々に衰退していくと考えます。

全く同じ事が次の、9~16小節間で起こります。ただし3つ目の音形が異なりますね。この辺りは1~8小節間と9~16小節間ではどちらの方が音量的に大きいか考えてみましょう。

いずれにせよ、今お話した事は右手を考えた場合ですが、左手のテノールの声部(ヘ音記号で棒が上を向いている音符)、も重要です。このテノールをどの程度出すか、いつ目立たせるか、等は、自由ですが、テノールのメロディーラインはこれはこれでしっかりと暗譜してください。意識をするだけでも音楽は変わってきます。

次にBセクションはAs-durで始まりますが、As-durはf-mollと比べ、暖かみのある調ですので、音量も控えます。良き思い出が頭に蘇ってくるようなセクションとお考え下さい。このBセクションですが、17~20小節間と21~24小節間では、書かれている音がほぼ同じですね。ここは変化を付けたいところです。どのような変化を付けるかは奏者次第で良いと思いますが、極端なフォルテ等は避けた方が良いかと思います。例えばですが、17~20小節間はpで、21~24小節間は、ソフトペダルを踏んでppでといううような変化でも良いと思います。とにかく、同じに弾かないようにします。

25~26小節間、27~28小節間はシークエンスですので、これも変化を付けます。33~34小節間、35~36小節間も同じです。

41小節目から再びAセクションになりますが、このセクションも同じ繰り返しが何カ所かあります。このセクションもやはり変化を付けて下さい。例えば47~48小節間、49~50小節間は全く同じです。例えば1回目は右手のトップのメロディーを出し、2回目は左手出す、等、何かを変えるようにしてください。

執筆者: 大井 和郎
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