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ミヨー :人生の喜び ―ワトーをたたえて― Op.360

Milhaud, Darius:The Joys of Life – Homage to Watteau (Les Charmes de la vie – Hommage à Watteau) Op.360

作品概要

出版年:1958年 
初出版社:Belwin Mills
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品
著作権:保護期間中

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (1168文字)

更新日:2020年8月10日
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本作成立の経緯については《世界旅行者》(Op. 358)の拙稿を参照されたい。1957年2月8日から19日にかけてミルズ(カリフォルニア州)にて作曲された。本作の初演、出版、レコーディングは《世界旅行者》と同時になされており、Op. 358 と Op. 360 は実質的に対をなす二部作となっている。

「雅なる宴」(Fête galante)で知られるロココ時代を代表するフランスの画聖アントワーヌ・ワトー(ヴァトー) [Antoine Watteau, 1684-1721] の絵画の世界を描写する6曲よりなる。ミヨーはクロード・ロスタン(Claude Rostand)との対話(1952年)の中で、絵画の鑑賞を楽しむことはあっても、そこから霊感を得ることはないと明確に否定しているが、万人に愛されるワトーの絵画からは例外的に着想が得やすかったとも推測される。ワトーに取材した器楽曲として、ドビュッシー《喜びの島》アーン《画家の肖像》プーランク《シテールへの船出》の系譜に連なる作品と位置づけることもできる。

本作ではワトーの活躍した時代が意識され、擬バロック、新古典的な書法を基調として現代的なスパイスが加えられている。出版譜の扉の紹介文ではモーツァルト風(Mozartean flavor)と評されているが、各曲のタイトルの付け方や移り気でくつろいだ曲調は、明らかにラモーやクープランらのフレンチバロックの感覚が強く出ているようだ。夜さりの窓辺に立って未練ありげにキタラを弾き語る姿が目に浮かぶ第4曲〈セレナーデ〉、贅美を尽くした扮装に身をやつし駆け引きにいそしむ貴顕淑女を描く第5曲〈仮面舞踏会〉など、聴きどころは多い。ミヨー版《クープランの墓》ともいうべき古雅な趣があり、興味深いレパートリーとなり得よう。

第1曲 Pastorale 牧歌。四分音符 = 108-112。4分の3拍子、イ短調。

第2曲 The Indifferent (L’Indifférent) 無邪気。四分音符 = 60。4分の4拍子、ヘ短調。

第3曲 Rustic Pleasures (Plaisirs champêtre) 田園の楽しみ。付点四分音符 = 80。8分の6拍子、ト長調。

第4曲 Serenade セレナーデ。四分音符 = 112。4分の3拍子、ハ長調。

第5曲 Bagpipe (Musette) バグパイプ。四分音符 = 54。4分の4拍子、変ホ長調。

第6曲 Masquerade (Mascarade) 仮面舞踏会。四分音符 = 96。4分の4拍子、変ロ長調。

執筆者: 西原 昌樹

楽章等 (6)

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