作品概要
解説 (1)
執筆者 : 齊藤 紀子
(494 文字)
更新日:2007年9月1日
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執筆者 : 齊藤 紀子 (494 文字)
更新日:2007年9月1日
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1829年に作曲され、ショパンの死後、1881年に出版された。この作品は、1829年5月にワルシャワを訪れたヴィルトゥオーソ・ヴァイオリニストのニコロ・パガニーニの演奏会でパガニーニ自身が作曲した《ヴェネツィアの謝肉祭 変奏曲 作品10》を聴いたことを機に、この主題に基づいて作曲されたとされている。この主題は様々な国で様々な作曲家に手がけられている。ショパン自身、この作品の前に、既に、4手のための変奏曲でこの主題を用いている。
アレグレットのイ長調で、8分の6拍子によるこの変奏曲では、左手のオスイティナート風の伴奏の上で、右手が主題と4つの変奏を奏する。そして、それにコーダが続き、曲を閉じる。この曲を締めくくる最後の2つの和音は、作品9-2のノクターンに通じるものがある。しかし、最も特筆すべきことは、この作品の左右の手の役割がパガニーニの作品に忠実なピアノ版となっていることであろう(パガニーニの作品では、右手のボウイングでメロディーを、左手のピッツィカートでオスティナート風の伴奏を奏する)。左右のこのような手法は、ショパンの後年の作品、《子守歌》においてもとり入れられている。
執筆者:
齊藤 紀子
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