作品概要
解説 (1)
執筆者 : 齊藤 紀子
(440 文字)
更新日:2007年9月1日
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執筆者 : 齊藤 紀子 (440 文字)
更新日:2007年9月1日
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弟子のカロリーヌ・ハルトマン嬢に捧げられている。ショパンの20代の前半、パリに着いて間もない頃に着手された作品であると同時に、ショパンが手がけた最後のロンドとなっている。
この頃の作品としては比較的規模が大きく、51小節に及ぶ序奏を持つ。この序奏は、アンダンテの4分の4拍子で開始する。また、この冒頭の部分は、この作品の主調、変ホ長調からみると平行調にあたるハ短調で書かれている。そして、その後、アジタート→ピウ・モッソと、この序奏の内部で既に、テンポと共に曲想が変化する。そのため、この作品は「序奏とロンド」の名で呼ばれることがある。ロンド主題は前部で4回奏され、その後、コーダが続く。このロンド主題は、アレグロ・ヴィヴァーチェの4分の2拍子で、クラコヴィアクの性格をもつ。クラコヴィアクとは、ポーランドのクラクフ地方の2拍子の民族舞踊で、横に軽くジャンプしながら進む円舞の1種である。
この作品では、曲全体を通して、この頃にショパンが知り合ったリストの作風に通じるものが見られる。
執筆者:
齊藤 紀子
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楽譜
楽譜一覧 (4)

ショパン集6 ケース入り
(株)春秋社
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ショパン プレリュードとロンド
(株)全音楽譜出版社
(株)全音楽譜出版社

ショパン ロンド コルトー版 CHOPIN
(株)全音楽譜出版社
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【ミュッセ】序奏とロンド 変ホ長調 Op.16
Peters
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