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サン=サーンス :6つのエチュード Op.52

Saint-Saëns, Camille:Six études Op.52

作品概要

作曲年:1877年 
出版年:1877年 
初出版社:Durand
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
総演奏時間:23分00秒

解説 (1)

執筆者 : 中西 充弥 (1157文字)

更新日:2015年4月27日
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第2曲が1868年に作曲され、残りは1877年に作曲された。初演は3曲の抜粋であるが、1878年3月2日、国民音楽協会のコンサートにてマリー・ジャエルによる。  このエチュードの中で一般的に認知度が高いのは、最終曲の「ワルツ形式の練習曲」であるが、サン=サーンスの研究という点で目を引くのはそれぞれアントンとニコライのルビンシテイン(ルービンシュタイン)の兄弟に献呈された「前奏曲とフーガ」(第3曲と第5曲)である。「前奏曲とフーガ」というとバッハを真っ先に思い浮かべられる方が多いと思うが、サン=サーンスにとっても同じで、やはりバッハの影響を受けているのである。「カメレオン作曲家」とストラヴィンスキーについて述べられることが多く、彼は作風を次々と変えていったということで、カメレオンであったが、サン=サーンスの場合もいろいろなスタイルを換骨奪胎していく折衷趣味ということでカメレオン作曲家であったと言えよう。シェイクスピアに基づくオペラ《ヘンリー八世》のエリザベス朝風の響き、オラトリオ《ノアの洪水》のバッハ風のフーガ、オペラ《サムソンとダリラ》を代表として星の数ほどある東洋趣味、異国趣味の作品群、といったように。というわけで、「バッハに返れ」と新古典主義を推し進めたストラヴィンスキーよりずっと前にサン=サーンスはこの運動を準備していたともいえる。サン=サーンスはコンセルヴァトワールの学生時代、作曲の教授が授業を頻繁に休講にしたのだが、その度に図書館に行っては貪るように古い音楽も新しい音楽も勉強したと自身の著作で述べており、バッハに理解を深めていたのは間違いない。 第1曲 :前奏曲:コン・ブラヴーラ:ハ長調:4分の4拍子 第2曲:指の独立のために:アンダンティーノ・マリンコーニコ:イ短調:4分の4拍子  和音の連打の中で旋律線を浮き立たせる練習。 第3曲:前奏曲とフーガ:アレグロ(前奏曲)、アニマート(フーガ):ヘ短調:4分の4拍子(前奏曲)、2分の2拍子(フーガ) 第4曲:リズムの練習曲:アンダンティーノ:変イ長調:4分の2拍子  8分音符2つと3連符が左右の手交互に、或は一つの手の中で別々の指に現れ、それぞれ独立させて正確に弾く練習。 第5曲:前奏曲とフーガ:アレグロ・モデラート(前奏曲)、モデラート(フーガ):イ長調:4分の4拍子 第6曲:ワルツ形式の練習曲:ワルツのテンポで:変ニ長調:4分の3拍子  ユニゾンで打ち付けられる第一主題と、4連符によって崩されたリズムと半音階進行による物憂い旋律が印象的な第二主題との対比が鮮明で面白く、超絶技巧と気だるい雰囲気の共存が当時のサロン音楽の空気を伝えているが、しっかりと展開され、コンサートで演奏しても聴きごたえのある作品となっている。

執筆者: 中西 充弥

楽章等 (6)

前奏曲  Op.52-1

総演奏時間:2分30秒 

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指の独立のために  Op.52-2

総演奏時間:2分30秒 

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前奏曲とフーガ Op.52-3

調:ヘ短調  総演奏時間:3分30秒 

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リズムの練習曲 Op.52-4

総演奏時間:2分30秒 

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前奏曲とフーガ Op.52-5

調:イ長調  総演奏時間:6分00秒 

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ワルツ形式の練習曲  Op.52-6

総演奏時間:6分00秒 

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