バルトーク : 子供のために(初版) 第1巻 第1曲 〈遊んでいる子供〉 BB 53 Sz 42
Bartók, Béla : Gyermekeknek No.1 Children at Play -Allegro
作品概要
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:子供のための作品
総演奏時間:0分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎4 基礎5
楽譜情報:6件解説 (2)
演奏のヒント : 大井 和郎
(1198 文字)
更新日:2021年8月4日
[開く]
演奏のヒント : 大井 和郎 (1198 文字)
この曲の重要な部分はアーティキュレーションの処理の仕方にあります。これにより、曲は極端に重くなったり、軽快になったりします。まずはアーティキュレーションの技法を身につけましょう。この曲は2拍子でAllegroですからわりと速いテンポで進みます。マーキングはピアノで、sempliceと書いてあります。1小節目には右手に8分音符が4つあり、1拍目裏拍から2拍目表拍にスラーが書かれています。
この、G Aの弾き方ですが、Gの方が1つめの音符と考え、これは普通に打伴し、Aまで伸ばすのですが、Aは、指を上に上げるモーションで短く切ってしまいます。Aには殆ど力を入れず、G を弾いて指を上に上げようと思ったらAにたまたま触れてしまった位、かすかな音にしておきます。このAが決して強くなったり、長くなったりしないように、極端に短く、弱くします。これが、スラーの書かれた2つの音の2つ目を弾く基本奏法となります。
同様に、1小節目2拍目裏拍のAから、2小節目1拍目最初のGに行くときも同様のアーティキュレーションで弾きます。つまりは、表拍に力が入らないようにします。以下全て同じように弾きます。
これらスラーのかけられた2つの音を、前述した方法で弾くことにより、軽快さが出てきます。
さて、1ー4小節間を1つのフレーズと考え、1ー2小節間と3ー4小節間の2つに分けた場合、1ー2小節の間の方が、3ー4小節間よりテンションが高く、よって音量も大きいと考えます。ゆえに1小節目pから始まり、2ー3小節間は少し大きく(あくまでもpの範囲内で)、4小節目は小さくします。
そして全く同じ事が5ー8小節間に起こりますので、5ー8小節間は、1ー4小節間のエコーのような感じで多少音量を落とすと良いでしょう。この1ー4小節間、5ー8小節間の2つを全く同じに弾かないように気をつけてください。
次のセクションを見てみましょう。9ー24小節間となり、9ー16小節間、17ー24小節間の2つに分けることができ、それぞれ8小節ずつあります。ここで作曲家は左右の手に細かくクレシェンドマーキングやディクレシェンドマーキングを書いていますね。故にそれに従います。 アーティキュレーションは引き続き気をつけてください。練習のコツとしては、片手ずつ弾いてみて、アーティキュレーションやダイナミック、アクセント等が個別に(左右独立して)守られているかどうか確認してみてください。
1ー8小節間と9ー24小節間の2つを比べたとき、決定的な違いは、1ー8小節間で右手がメロディー、左手が伴奏系、に対して、9ー24小節間では、左右の手がそれぞれの声部を担当し2 声で進むことにあります。故に、1ー8小節間では左手をぐっと落とし、右手を際立たせますが、 9ー24小節間の場合それは不要です。双方のライン(声部)を独立させてください。
解説 : 石井 晶子
(165 文字)
更新日:2021年3月1日
[開く]
解説 : 石井 晶子 (165 文字)
かわいい曲に見えるがなかなか手ごわい。前半はシューマンのユーゲントの第1曲目「メロディー」と同じ手法。左手ベースの音が右手とニ声のように。左手1のソの指は弱く弾くが、安定した連打になるように。後半は掛け合いになるが小節の頭の両手の音程が2度、7度が多いので耳が慣れるようにしておく。テヌートとアクセントの奏法の違いを勉強して。
編曲・関連曲(1)
ヤマハ: 新版 みんなのオルガン・ピアノの本 4 遊んでいる 子どもたち(バルトーク曲)
総演奏時間:0分35秒
ステップレベル:基礎4,基礎5
ピティナ&提携チャンネル動画(11件) 続きをみる
楽譜
楽譜一覧 (6)

(株)全音楽譜出版社

(株)ドレミ楽譜出版社

(株)音楽之友社

(株)ドレミ楽譜出版社

(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス