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プロコフィエフ :バレエ「シンデレラ」からの6の小品 Op.102

Prokof'ev, Sergei Sergeevich:6 Pieces from "Cincerella" Op.102

作品概要

作曲年:1944年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:20分30秒

解説 (1)

解説 : 長瀬 賢弘 (909文字)

更新日:2019年4月17日
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自作のバレエ《シンデレラ》による3番目のピアノソロ用編曲となる本作は、1944年に書かれた。前作までの2つの組曲(Op.95、op.97)と比べると一曲一曲がまとまった長さを持っており、3つのピアノ組曲中、最も長い作品となっている。「ワルツ(シンデレラと王子)」は、舞踏会に到着したシンデレラを、王子が見初めるシーンで流れる。やがて二人はゆるやかに踊り出し、その愛を深めてゆく。「シンデレラのヴァリアシオン」は、舞踏会のシーンで、シンデレラの独舞として登場する。穢れのない純真な、そしてどことなくあどけない少女の描写が見事である。続く「喧嘩」は、物語の冒頭、シンデレラの元へやってきた意地悪な姉達が、ショールの美しさを巡って口論する場面で流れるが、この作品の主題は、その後登場人物達が諍いを起こすごとに、度々登場する。荘厳な「ワルツ(舞踏会場へのシンデレラの出発)」は、第1幕のラスト、12時までに戻るようにと魔法使いから忠告を受けたシンデレラが舞踏会場へ出発するシーンを彩るが、第2幕終盤で12時の鐘が鳴る直前の舞踏会のシーンでも流れる。シンデレラがうっかり忘れてしまっている魔法使いからの忠告が、聞き手の脳裏に思い起こさせられる。「パ・ド・シャ」とは猫のステップという意味で、片方の足で踏みきって横方向に跳躍しもう片方の足で着地するキビキビとした動きの事。冒頭でショールの喧嘩をしていた姉達だが、それでも舞踏会が楽しみで浮き足立っているのである。また中間部分からは、「オレンジを手にした義姉妹達の踊り」に繋がる。これは、舞踏会でシンデレラに振る舞われた3つのオレンジを分けてもらった姉達が、オレンジ片手に踊り出すシーン(この時、《3つのオレンジの恋》の行進曲がさり気なく挿入される)。最終曲「愛をこめて」は、物語の最後を飾る作品で、結ばれたシンデレラと王子を祝福するかのような、幸せに満ちた楽想を持つ。本曲の主題はバレエの冒頭で幸せを夢見るシンデレラのシーンにも登場する。不幸なシンデレラにやがて幸せが訪れる事を予兆させたり、幸せなシンデレラがかつては不幸であった事を思い起こさせたり、様々な効果をもたらしている。

執筆者: 長瀬 賢弘

楽章等 (6)

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口論 Op.102-3

総演奏時間:3分00秒 

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アモロ-ソ Op.102-6

総演奏時間:4分30秒 

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