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プロコフィエフ :バレエ「シンデレラ」からの10の小品 Op.97

Prokof'ev, Sergei Sergeevich:10 Pieces from "Cincerella" Op.97

作品概要

作曲年:1943年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:20分00秒

解説 (1)

解説 : 長瀬 賢弘 (1015文字)

更新日:2019年4月17日
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《バレエ「シンデレラ」からの3つの小品》Op.95から1年後の1943年、新しいバージョンのピアノソロ用組曲となるOp.97が書かれた。本作は10曲と曲数は多いものの、1曲1曲の長さが2ページ程と短く、全体の演奏所要時間としては、翌1944年に書かれた6曲からなるピアノ用組曲《バレエ「シンデレラ」からの6つの小品》Op.102よりも若干短い。第1曲「春の精」から第5曲「キリギリスとトンボ」までは、魔法使いがシンデレラの前に現れ、シンデレラにガラスの靴やドレスを与える場面で流れる。生命の躍動感溢れる春の精は、シンデレラに花を授ける。気だるげで儚い楽想を持つ「夏の精」は、聞き手の脳裏に長いロシアの夏の夕暮れの情景を想い浮かばせる。この精は、シンデレラにドレスを授ける。一転、不協和な響きの「秋の精」は、落ち葉の舞う音か、はたまた夏の暑さを避けて身を潜めていた虫たちのざわめきだろうか。シンデレラには、外套を授ける。そして「冬の精」では、冷たく澄んだ空気の中、キラキラと輝く雪景色のような情景が現れる。この冬の精は、シンデレラにダイヤモンドを授ける。「キリギリスとトンボ」は、バレエの中では夏の精と秋の精の間に登場する。Vivace con brioに乗せて、二匹の虫たちがリズミカルに飛び跳ねる。第6曲「東洋の踊り」は、舞踏会上を飛び出していったシンデレラを探す王子が、ガラスの靴を片手に世界中を飛び回る一幕で流れる。異国情緒漂う、艶めかしくも美しい小品である。第7曲で登場する「パスピエ」とは、17、18世紀にフランスで流行した宮廷舞踏。速いテンポの8分の3拍子,または8分の6拍子を用い、8分音符と16分音符のかなり一定したリズムを持つ。本曲は、舞踏会場に到着した継母と姉達が、他の客人達と一緒に踊りだすシーンで流れる。第8曲「カプリッチョ」は、バレエでは小太りの男の踊りと題されているが、実際にはシンデレラの姉の一人アロワサのヴァリアシオンとして踊られる。前曲同様、舞踏会のシーンで登場する作品。第9曲「ブーレ」も、やはり舞踏会のシーンで流れる曲。力強く重厚な雰囲気に乗せて、姉達が二人の騎士と踊る。最後の第10曲「王子とシンデレラ(アダージョ)」は、舞踏会の山場、共に踊るシンデレラと王子が、互いの想いを告白するシーンで流れる。幅広い音域を用いた情熱的な3拍子に乗せて、幸福に包まれるシンデレラと王子の様子が描かれる。

執筆者: 長瀬 賢弘

楽章等 (10)

春の精 Op.97-1

総演奏時間:1分00秒 

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夏の精 Op.97-2

総演奏時間:2分00秒 

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秋の精 Op.97-3

総演奏時間:1分00秒 

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冬の精 Op.97-4

総演奏時間:3分30秒 

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バッタとトンボ Op.97-5

総演奏時間:1分00秒 

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東洋風の踊り Op.97-6

総演奏時間:2分00秒 

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パスピエ Op.97-7

総演奏時間:2分00秒 

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カプリッチョ Op.97-8

総演奏時間:1分30秒 

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ブーレ Op.97-9

総演奏時間:1分30秒 

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アダージョ Op.97-10

総演奏時間:4分30秒 

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