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プロコフィエフ :バレエ「シンデレラ」からの3つの小品 Op.95

Prokof'ev, Sergei Sergeevich:3 Pieces from "Cincerella" Op.95

作品概要

楽曲ID:2667
作曲年:1942年 
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:11分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 長瀬 賢弘 (833文字)

更新日:2019年4月17日
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《シンデレラ》は、《ロメオとジュリエット》に次ぐ、プロコフィエフ8作目のバレエ作品である。「シンデレラ(英:Cinderella)」とは灰かぶりという意味であり、フランス語では「サンドリヨン(Cendrillon)」そしてロシア語では「ゾールシカ(Золушка)」と呼ばれる。

本バレエ全体の特徴として、18世紀西欧の舞曲の登場が挙げられる。パ・ド・ドゥ、ガボット、ワルツ、パヴァーヌ、パスピエ、ブレー、マズルカ、そしてギャロップなどが登場し、また各登場人物は、それぞれヴァリアシオン(バレエ用語で、ソロの踊りのこと)を持っている。

プロコフィエフがヴォルコフの台本の元でこの作品の制作に着手したのは1941年の事。途中、第二次世界大戦の勃発などもあり、作曲は断続的に行われた。完成は3年後の1944年となり、チャイコフスキーに捧げられた。

ピアノソロ用編曲として最初に誕生したop.95は、インテルメッツォ、ガヴォット、ゆるやかなワルツの3つから構成される。3曲ある「シンデレラ」のピアノソロ用組曲の中では最も小規模。1曲目の「インテルメッツォ」の題は間奏曲という意味だが、オリジナルのバレエ中では「廷臣たちの踊り」の題で登場する。舞踏会場の場面に移り、和やかな雰囲気の中、廷臣たちが小気味良い踊りを披露している場面である。「ガヴォット」は、4分の4拍子(ないしは2分の2拍子)を持つ中庸のテンポの舞曲。このガヴォットは、舞踏会に行く姉達の為に継母が舞踏教師を呼び、指導を受けるシーンで最初に流れる。その後、家に取り残されたシンデレラがその時のガヴォットを思い出しながら一人で踊るのだが、傍らで見ていただけだったにも関わらず、姉たちよりもよほど立派に踊ってしまうのである。「ゆるやかなワルツ」は、物語の終盤、王子とシンデレラが再会を果たす、重要なシーンで流れる。情感溢れる旋律はまるで二人が語らっているかのようで、二人の熱い想いがほとばしるような、美しいワルツである。

執筆者: 長瀬 賢弘

楽章等 (3)

パヴァーヌ Op.95-1

総演奏時間:3分00秒 

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ガヴォット Op.95-2

総演奏時間:3分00秒 

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ワルツ・レント Op.95-3

総演奏時間:5分00秒 

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