ハイドン : ソナタ 第12番 イ長調 Hob.XVI:12
Haydn, Franz Joseph : Sonate für Klavier Nr.12 A-Dur Hob.XVI:12
作品概要
作曲年:1767年
出版年:1790年
初出版社:Cooper
楽器編成:ピアノ独奏曲
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:9分00秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:第12番は「ウィーン原典版」の番号
※参考情報:前山仁美「ハイドンの世界」
解説 (1)
執筆者 : 岡田 安樹浩
(641 文字)
更新日:2009年4月1日
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執筆者 : 岡田 安樹浩 (641 文字)
真正性が疑問視されている作品だが、1803年にハイドン自身が自作と認めている。初版はヴァイオリンとのデュエットで出版された。
(第1楽章)イ長調 4分の2拍子 ソナタ形式
アンダンテ楽章ではあるが、古典的なソナタ形式で作曲されている。
全体を16分3連音符による音形が支配しており、前半部分は複数主題の対照性ではなく、主調から属調へという転調プロセスによって成り立っている。
後半部分(第21小節-)では属調から主調へという転調プロセスによって構成され、第38小節から前半部分が主調にて再現する。
(第2楽章)イ長調 4分の3拍子 メヌエット
8分3連音符によって特徴づけられた主題によるメヌエット主部は、「主調→属調:属調→主調」という調性構造。
これに対し、同主短調のイ短調ではじまるトリオ部分は、シンコペーションによって特徴づけられた主題によっており、「主調→平行調:平行調→主調」という調性関係によって成り立っている。
(第3楽章)イ長調 8分の3拍子 (ソナタ形式)
主調→属調、属調→主調という調構造による2部形式という点ではソナタ形式と呼びうるだろう。ただし、後半部分(第29小節-)における主調回復プロセスは、わずかに7小節である。
非常に簡潔な構成であり、わずか69小節(反復するので実質138小節だが)である。しかし、主題が奇数小節(4+3の7小節)で構成されていることや、その他諸楽想は偶数小節数+奇数小節数という不規則な楽節構造をもっており、ハイドン特有の音楽構造が見て取れる。
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